地域包括ケア病棟入院料
地域包括ケア入院医療管理料
急性期治療を経過した患者や在宅療養を行っている患者の受け入れ、患者の在宅復帰支援などの機能を有し、地域包括ケアシステムを支える役割を担う病棟を評価しています。
入院料は病棟単位、管理料は病室単位の届出となり、点数は人員配置や実績要件などの施設基準に応じて、それぞれ「1」~「4」に区分されています(点数、主な施設基準等は表参照)。今回の改定では、次の見直しが実施されました。
【主な見直しの内容】
- 医療従事者の賃上げに対応した評価の引き上げ
- 入院期間に応じた評価体系に見直し
- 在宅医療等の実績評価の見直し
- 「自院の一般病棟から転棟した患者割合」「自宅等から入棟した患者割合」「在宅復帰率」の計算について、短期滞在手術等基本料3の算定患者及び同基本料1の対象手術を実施した患者が対象から除外された(2024年3月31日時点での届出病棟は25年5月31日まで経過措置)
- 「在宅復帰率」の分子に、在宅強化型(超強化型を含む)の介護老人保健施設への退院患者の数の半数を加える(2024年3月31日時点での届出病棟は25年5月31日まで経過措置)
加算としては次の各項目が設定されています。このうち、「看護補助体制充実加算」は今回の改定で3区分となりました。加算1は従来の基準に加えて、①3年以上の勤務経験がある看護補助者を5割以上配置、②入院患者比で100対1以上の看護補助者の配置―などを満たすことが、加算2は②を満たすことなどが要件となります。
また、「在宅患者支援病床初期加算」が見直され、「救急搬送患者又は救急患者連携搬送料の算定患者」と「それ以外」に区分されました。
看護職員配置加算(1日につき) | 150点 | |||
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看護補助者配置加算(1日につき) | 160点 | |||
看護補助体制充実加算(1日につき)
※
身体的拘束の実施日は「3」で算定 |
1 | 190点 | ||
2 | 175点 | |||
3 | 165点 | |||
看護職員夜間配置加算(1日につき) | 70点 |
急性期患者支援病床初期加算(1日につき、14日限度) | ||
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算定医療機関が許可病床400床以上 |
①
他の医療機関(特別の関係を除く)の一般病棟から転棟
|
150点 |
②
上記以外
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50点 | |
算定医療機関が許可病床400床未満 |
①
他の医療機関(特別の関係を除く)の一般病棟から転棟
|
250点 |
②
①以外
|
125点 |
在宅患者支援病床初期加算(1日につき、14日限度) | ||
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介護老人保健施設から入院 |
①
救急搬送患者又は他医療機関で救急患者連携搬送料を算定し搬送された患者で入院初日から当該病棟に入院
|
580点 |
②
①以外
|
480点 | |
介護医療院、 特別養護老人ホーム、 軽費老人ホーム、 有料老人ホーム等又は自宅から入院 |
①
救急搬送患者又は他医療機関で救急患者連携搬送料を算定し搬送された患者で入院初日から当該病棟に入院
|
480点 |
②
①以外
|
380点 |
区分 | 入院料1 | 入院料2 | 入院料3 | 入院料4 | 入院料5※2 | |
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基本点数※1(1日につき) | 2,229点 (2,215点) |
2,166点 (2,151点) |
1,917点 (1,902点) |
1,859点 (1,845点) |
1,696点 (1,682点) |
|
職員の配置 | 医師 | 専任常勤1名以上 | ||||
看護職員 | 13対1以上 (70%以上が看護師) |
15対1以上 (40%以上が看護師) |
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看護補助者 | 30対1以上 | |||||
リハビリ専門職 | 専従常勤の理学療法士3名以上、 作業療法士2名以上、 言語聴覚士1名以上 |
専従常勤の理学療法士2名以上、 作業療法士1名以上 |
||||
社会福祉士 | 専従常勤1名以上 | ― | ||||
管理栄養士 | 専任常勤1名以上 | 専任常勤1名以上の配置が望ましい | ||||
リハビリ体制等 | 休日リハビリテーション | ○ | ― | |||
FIMの測定に関する 院内研修会 |
年1回以上開催 | ― | 年1回以上開催 | ― | ― | |
リハビリ計画書への栄養項目記載/ GLIM基準による評価 |
○ | GLIM基準を用いることが望ましい | ||||
口腔管理 | ○ | ― | ||||
第三者評価 | 受審が望ましい | ― | 受審が望ましい | ― | ― | |
地域貢献活動 | 参加することが望ましい | ― | ― | ― | ||
アウトカム | 新規入院患者のうち、重症患者の割合 | 40%以上 | 30%以上 | ― | ||
在宅復帰率 | 70%以上 | ― | ||||
リハビリテーション 実績指数 |
40以上 | ― | 35以上 | ― | ― | |
入院時に重症だった患者の退院時の日常生活機能評価(〔 〕内はFIM総得点) | 30%以上が 4点〔16点〕以上改善 |
30%以上が 3点〔12点〕以上改善 |
― |
区分 | 入院料1 | 管理料1 | 入院料2 | 管理料2 | 入院料3 | 管理料3 | 入院料4 | 管理料4 | |
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基本点数※1 (1日につき) |
40日以内 | 2,838点 (2,823点) |
2,649点 (2,634点) |
2,312点 (2,297点) |
2,102点 (2,086点) |
||||
41日以上 | 2,690点 (2,675点) |
2,510点 (2,495点) |
2,191点 (2,176点) |
1,992点 (1,976点) |
|||||
看護職員 | 13対1以上(70%以上が看護師) | ||||||||
リハビリ専門職 | 病棟又は病室を有する病棟に常勤の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を1名以上配置 | ||||||||
リハビリの実施 | リハビリを提供する患者については1日平均2単位以上提供している | ||||||||
救急医療の実施 | 一般病床で届出の場合は、第二次救急医療機関又は救急病院等を定める省令に基づく認定救急病院であること (ただし、許可病床200床未満の場合は救急外来を設置又は24時間の救急医療提供で要件を満たす) |
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届出単位 | 病棟 | 病室 | 病棟 | 病室 | 病棟 | 病室 | 病棟 | 病室 | |
許可病床200床未満 | ○ | ― | ○ | ○ | ― | ○ | |||
病室面積 | 6.4㎡以上/床 | ― | |||||||
重症患者割合※2 | 重症度、医療・看護必要度Ⅰ:10%以上 又は 重症度、医療・看護必要度Ⅱ:8%以上 | ||||||||
自院の一般病棟から 転棟した患者割合※3 |
― | 65%未満 (許可病床数200床以上の場合)(満たさない場合は15%減算) |
― | ― | 65%未満 (許可病床数200床以上の場合)(満たさない場合は15%減算) |
― | |||
自宅等から入棟した 患者割合※3 |
20%以上 (管理料の場合、10床未満は3カ月で8人以上) |
いずれか1つ以上(満たさない場合は10%減算)(「在宅医療等の実績」は6つのうち1つ以上満たせばよい) | 20%以上 (管理料の場合、10床未満は3カ月で8人以上) |
いずれか1つ以上(満たさない場合は10%減算)(「在宅医療等の実績」は6つのうち1つ以上満たせばよい) | |||||
自宅等からの緊急患者受入 | 3カ月で9人以上 | 3カ月で9人以上 | |||||||
在宅医療等の実績※4 | 2つ以上 | 2つ以上 | |||||||
在宅復帰率※3 | 72.5%以上 | 70%以上(満たさない場合は10%減算) | |||||||
入退院支援部門等 |
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※1: ( )内の点数は生活療養を受ける場合
※2: 2024年3月31日時点での届出病棟は同年9月30日まで経過措置
※3: 短期滞在手術等基本料3を算定する患者及び短期滞在手術等基本料1の対象手術を実施した患者を対象から除く(2024年3月31日時点の届出医療機関は25年5月31日までは改定前の基準を満たせばよい)
※4:
在宅医療等の実績項目は次の通り
①在宅患者訪問診療料(Ⅰ)(Ⅱ)の算定が直近3カ月で30回以上、②退院後訪問指導料、在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者訪問看護・指導料、精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)、介護保険の訪問看護費・介護予防訪問看護費の算定が直近3カ月で150回以上、③同一敷地内又は隣接する敷地内に位置する訪問看護ステーションにおいて訪問看護基本療養費、精神科訪問看護基本療養費、介護保険の訪問看護費・介護予防訪問看護費の算定が直近3カ月で800回以上、④在宅患者訪問リハビリ指導管理料の算定が直近3カ月で30回以上、⑤同一敷地内又は隣接する敷地内に位置する事業所が介護保険の訪問介護、訪問リハビリ・介護予防訪問リハビリの提供実績を有している、⑥退院時共同指導料2及び外来在宅共同指導料1の算定が直近3カ月で6回以上(②③⑤については、2024年3月31日時点の届出医療機関は25年5月31日までは改定前の基準を満たせばよい)
注) 療養病床については所定点数の95%で算定する(ただし、救急告示あり/自宅等から入棟した患者割合が60%以上/自宅等からの緊急患者受け入れが3カ月で30人以上のいずれかを満たす場合は所定点数で算定)