麻酔
麻酔は、麻酔料、神経ブロック料(各項目の点数等は本誌では割愛)、薬剤料、特定保険医療材料料により算定します。通則の加算には次のものがあります。
【麻酔の通則の加算】
- 未熟児加算※、新生児加算 200%加算
※出生時体重2,500g未満で出生後90日以内 - 乳児加算 50%加算
- 幼児加算(1歳以上3歳未満) 20%加算
- 休日・深夜加算 80%加算
- 入院以外の患者の時間外加算 40%加算
- 時間外特例医療機関での時間外加算(入院以外の患者) 40%加算
注) 時間外等加算の時間帯の取り扱いは初診料と同様
麻酔管理料(Ⅰ)
硬膜外麻酔又は脊椎麻酔
250点
マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔
1,050点
硬膜外麻酔又は脊椎麻酔 250点
マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔 1,050点
麻酔管理料(Ⅱ)
硬膜外麻酔又は脊椎麻酔
150点
マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔
450点
硬膜外麻酔又は脊椎麻酔 150点
マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔 450点
麻酔科標榜医による麻酔前後の管理を評価しています。(Ⅱ)は、複数の麻酔科標榜医による安全管理体制が整えられている大規模病院等を想定しています。
(Ⅰ)の硬膜外麻酔又は脊椎麻酔の場合の加算として「帝王切開術時麻酔加算」(700点)、マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔の場合の加算として「長時間(8時間超)麻酔管理加算」(7,500点、別途対象手術が規定)があります。今回の改定では、(Ⅰ)(Ⅱ)の共通の加算として、「周術期薬剤管理加算」が新設されています。
周術期薬剤管理加算
75点
周術期の薬物療法が安全・適切に実施されるよう、手術室の薬剤師が病棟薬剤師や医薬品情報管理室の薬剤師と連携・情報共有して、薬学的管理を実施した場合を評価しています。マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔の場合が対象です。
【主な施設基準】
- 専任の薬剤師が配置されている
- 病棟薬剤業務実施加算1の届出
- 周術期薬剤管理に関するプロトコルを整備している
- 周術期薬剤管理加算の施設基準における専任の薬剤師、病棟薬剤業務実施加算の施設基準における専任の薬剤師及び医薬品情報管理室の薬剤師が必要に応じカンファレンス等を行い、周術期薬剤管理における問題点等の情報を共有するとともに、各薬剤師が周術期薬剤管理を実施するにつき必要な情報が提供されている
- 医薬品の安全使用や、重複投与・相互作用・アレルギーのリスクを回避するための手順等を盛り込んだ薬剤の安全使用に関する手順書を整備し、必要に応じて当直等の薬剤師と連携を行っている
- ①人工心肺を用い低体温で行う心臓手術、冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)であって低体温で行うものが行われる場合又は分離肺換気及び高頻度換気法が併施される麻酔の場合
- ②坐位における脳脊髄手術、人工心肺を用いる心臓手術(低体温で行うものを除く)もしくは冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(低体温で行うものを除く)が行われる場合又は低血圧麻酔、低体温麻酔、分離肺換気による麻酔もしくは高頻度換気法による麻酔の場合(①の場合を除く)
- ③①もしくは②以外の心臓手術が行われる場合又は伏臥位で麻酔が行われる場合(①又は②の場合を除く)
- ④腹腔鏡を用いた手術もしくは検査が行われる場合又は側臥位で麻酔が行われる場合(①~③の場合を除く)
- ⑤その他の場合