DPCへの参加基準

対象病院と準備病院

DPC病院には、診断群分類を用いて包括請求を行う「DPC対象病院」と、請求は医科点数表で行い、DPC調査に参加してデータ提出のみを行う「DPC準備病院」があります。どちらも厚生労働省が定めた下表の基準を満たす必要があります。

【対象病院・準備病院の基準】
対象病院 準備病院
下記のいずれかを届出
  • 一般病棟入院基本料の急性期一般入院基本料
  • 特定機能病院入院基本料(一般病棟)
  • 専門病院入院基本料(7対1、10対1)
救急医療管理加算の基準を満たしていることが望ましい
左記のいずれかを届出又は左記の基準を満たすための計画を策定
診療録管理体制加算を届出
診療録管理体制加算1又は2が望ましい
左記を届出又は同等の診療録管理体制を有し、左記の基準を満たすための計画を策定
DPC調査に適切に参加し、入院・外来診療データを提出
DPC調査に適切に参加し、入院診療データを提出
外来診療データの提出が望ましい
コーディング委員会を設置し、年4回以上開催
毎月開催が望ましい
③の調査で、調査期間1カ月当たりの「データ/病床」比が0.875以上
③の調査で、調査期間1カ月当たりのデータ数が90以上
③の調査で提出するデータについて、下記を全て満たしていること
  • 様式1の「医療資源を最も投入した傷病名」において、「部位不明・詳細不明コード」の割合が10%未満
  • 調査様式間の記載矛盾のデータ割合が1%未満
  • 様式1で入力するレセプト電算処理用の傷病名コードのうち、未コード化傷病名の割合が2%未満

DPC調査の提出データ

上記表【対象病院・準備病院の基準】③のDPC調査には、「退院患者調査」と「特別調査」の2種類があります。 退院患者調査は、患者の病態や実施した医療行為の内容等を把握することを目的に毎年実施され、病院は下表の様式を用いてデータを提出します。特別調査は、退院患者調査を補完する調査で、中央社会保険医療協議会(以下、中医協)等の要請に基づき随時実施されます。

【退院患者調査の様式及び内容】
様式名 内容 入力情報
様式1 患者属性や病態等の情報 生年月日、性別、入院年月日、入院経路、診療目的等
様式3 施設情報 開設者類型、病床数、入院基本料等の算定状況等
様式4 医科保険診療以外の診療情報 自賠責、正常分娩、労災保険等の症例
入院EF統合ファイル 入院患者の医科点数表に基づく出来高点数情報 医科点数表に基づく診療報酬の算定情報
外来EF統合ファイル
(準備病院は任意)
外来患者の医科点数表に基づく出来高点数情報 医科点数表に基づく診療報酬の算定情報
Dファイル
(対象病院のみ)
包括レセプト情報 診断群分類点数表に基づく診療報酬の算定情報
Hファイル 日ごとの患者情報 「重症度、医療・看護必要度」の情報
Kファイル 3情報から生成した一次共通IDに関する情報等 生年月日、カナ氏名、性別から生成した一次共通ID、被保険者番号等

コーディング委員会

上記表④のコーディング委員会は、標準的な診断及び治療方法の院内周知を徹底し、適切な診断を含めた診断群分類の決定を行う体制の確保を目的としています。

【コーディング委員会に関する主な留意事項】
  • 診療報酬の多寡に関する議論を行う場ではないこと
  • コーディングの責任者の他に少なくとも下記を構成員とする。実症例を扱う際は、症例に携わった医師等の参加を求めること
    診療部門の医師/薬剤部門の薬剤師/診療録情報管理部門又は診療報酬請求事務統括部門の診療記録管理者
  • 開催月と同月内に2回以上開催した場合、2回目以降は基準の4回に含めない
  • DPC調査等でコーディング委員会の開催を確認できなかった場合は、確認後1カ月以内に委員会を開催し、地方厚生(支)局に使用した資料を提出すること(対象病院のみ)
  • コーディング委員会開催時は、「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」の活用が望ましい(参照

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