Q.透析患者へのバリキサの投与は?
A.
透析患者への投与について、電子化された添付文書(電子添文)には、以下の記載があります。
7. 用法及び用量に関連する注意
〈効能共通〉
7.2 腎障害のある患者、腎機能の低下している患者では、消失半減期が延長されるので、本剤投与にあたっては血清クレアチニン及びクレアチニンクリアランスに注意すること。参考までに、投与量の調整に関し、成人における外国での標準的な本剤の減量の目安を下表に示す。
クレアチニン クリアランス(mL/min) | バリキサドライシロップ5000mgの 用法及び用量(抜粋) |
初期治療 | 維持治療、発症抑制 |
<10 | 1回200mgを 週3回透析後 | 1回100mgを 週3回透析後 |
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
ガンシクロビルの血中半減期の延長とクリアランスの低下の報告がある。
バリキサは経口投与された後に活性代謝物であるガンシクロビルに代謝され、主に糸球体濾過及び尿細管分泌により尿中に排泄されます
1)。腎機能障害のある患者を対象とした薬物動態試験(外国データ)において、腎機能の低下により消失半減期の延長が認められています
2)。そのため、クレアチニンクリアランスを指標に投与量の調節が必要です。
クレアチニンクリアランス<10mL/minの血液透析を受けている患者ではバリキサの1回投与量が450mg未満となること、バリキサには催奇形性および発がん性のおそれがあるため錠剤を分割・粉砕できないことから、バリキサ錠を使用できません
3)。バリキサドライシロップまたはガンシクロビル点滴静注製剤を使用してください。
ただし、バリキサとガンシクロビル点滴静注製剤の効能又は効果は異なっています。効能又は効果については、最新の電子添文をご確認ください。
参考資料: |
1) |
インタビューフォーム Ⅶ.薬物動態に関する項目 7.排泄 |
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2) |
Czock D, et al.:CLIN PHARMACOL THER/72/2/00142~00150/2002 |
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3) |
電子化された添付文書 |
[管理番号:7342]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2024年9月 更新 ]
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