A.
妊婦への投与について、電子化された添付文書には以下の記載があります。
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.1 動物実験により催奇形作用が報告されており、また、妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
9.5.2 ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。なお、妊娠後期に本剤を連用していた患者から出生した新生児に血清CK上昇があらわれることがある。
9.5.3 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
【生殖発生毒性試験】器官形成期投与試験1)
・マウスに経口投与した場合、500mg/kg 投与群に胎児の発育抑制、外脳症、250、500mg/kg 投与群で骨格異常(頸椎椎弓癒着、肋骨癒着)、骨格変異(腰肋骨形成)の発生率の増加がみられた。
・ラットに経口投与した場合、100mg/kg 以上の投与群で胎児の発育抑制が、50mg/kg 以上の投与群で骨格変異(腰肋骨形成、頸椎椎弓分離、胸骨骨核分離、趾骨発育遅延)の発生率の増加がみられた。なお、50mg/kg以上投与群では胎児死亡数の増加が認められた。
・ウサギに経口投与した場合、1mg/kg 投与群に腰肋骨の発生率の増加がみられた。
参考資料: |
1) |
加藤安之 他:応用薬理/017/0006/00913~00921/1979 |
[管理番号:15580]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2023年11月 更新 ]