A.
電子化された添付文書の「9. 特定の背景を有する患者に関する注意」の項に、「高度肝機能障害患者:これらの患者(Child-Pugh分類で合計スコア9超)を対象とした臨床試験は実施していない。」と記載されています。
高度の肝機能障害のある患者への使用経験はなく、安全性は確立していません1)。
軽度(Child-Pugh分類で合計スコア 5~6)および中等度(Child-Pugh分類で合計スコア7~9)の肝機能障害患者に関しては、有効成分のテネリグリプチンおよびカナグリフロジンを別に投与して薬物動態を検討した外国人データがあります2)。
【テネリグリプチン】
肝機能障害者にテネリグリプチンとして20mgを単回経口投与したとき、テネリグリプチンのCmaxは健康成人(8例)と比較して、軽度肝機能障害者(8例)および中等度肝機能障害者(8例)でそれぞれ約1.25倍および約1.38倍であり、AUC0-∞はそれぞれ約1.46倍および約1.59倍でした。
【カナグリフロジン】
肝機能障害者に、カナグリフロジンとして300mg※を単回経口投与したとき、軽度肝機能障害者(8 例)および中等度肝機能障害者(8 例)のカナグリフロジンのCmaxは正常肝機能者(8例)と比較して、それぞれ約7%の上昇と約4%の低下が認められました。また、AUC0-∞は正常肝機能者(7例)と比較して、それぞれ約10%および約11%高くなりました。
※カナリア配合錠の添付文書の用法・用量は、「通常、成人には1日1回1錠(テネリグリプチン/カナグリフロジンとして20mg/100mg)を朝食前又は朝食後に経口投与する。」です。
参考資料: |
1) |
インタビューフォーム/Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目/6.特定の背景を有する患者に関する注意 |
|
2) |
インタビューフォーム/Ⅶ.薬物動態に関する項目/10.特定の背景を有する患者 |
[管理番号:14123]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます