レミケードQ&A

Q.レミケード治療中に生ワクチンを接種できますか?

A.
レミケード投与中は、生ワクチンによる感染症発現の可能性が否定できないため、接種は避けてください。

電子化された添付文書(電子添文)に以下の記載があります。
8.重要な基本的注意
8.5 本剤治療中は、生ワクチン接種を行わないこと。また、本剤の投与と生ワクチン接種との間隔は十分にあけることが望ましい。やむを得ず生ワクチン接種から本剤の投与まで十分な間隔をあけることができない場合には、リスク・ベネフィットを慎重に判断した上で使用すること。生ワクチンによる感染症発現の可能性が否定できない。

生ワクチンとレミケードとの接種間隔については、各種ガイドラインや文献により異なっていますので以下を参考にご検討ください。

<参考>
●生ワクチン接種後のレミケード投与
関節リウマチに対するTNF阻害薬使用の手引きでは、米国リウマチ学会(ACR)のワクチン接種ガイドライン1)に従って、4週間あけることが推奨されています2)。一方、その他の海外のガイドラインなどでは2週~3ヶ月あけることが推奨されています3)-6)。国内の小児クローン病治療指針では、生ワクチンはレミケード投与の1~3ヶ月前に接種すべきと記載されています7)。川崎病に対するインフリキシマブの薬事承認と使用の手引きでは、BCG接種後6ヶ月以上、その他の生ワクチンは接種後3ヶ月以上経過している患者へのREC投与がのぞましいとしており、やむを得ず生ワクチン接種から本剤の投与まで十分な間隔をあけることができない場合には、リスク・ベネフィットを慎重に判断した上で使用することとしています8)

●レミケード投与後の生ワクチン接種
関節リウマチに対するTNF阻害薬使用の手引きでは、米国リウマチ学会(ACR)のワクチン接種ガイドライン1)に従って、TNF阻害薬1回分の投与間隔をあけることが推奨されています2)。国内の小児クローン病治療指針では、レミケード投与終了後3ヶ月後から接種できると記載されています7)。BCG、MRワクチン等の生ワクチンの電子添文では、免疫抑制的な作用を持つ薬剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者、又は投与中止後6ヶ月以内の者を併用禁忌としています。
参考資料: 1) Bass AR. et al.:Arthritis Care Res /75/449~464/2023
2) 関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用の手引き(2023年3月22日改訂版)
3) Holroyd CR,et al.:Rheumatology (Oxford)/58/2/220~226/2019
4) Smith CH, et al.:Br J Dermatol./183/4/628~637/2020
5) D'Haens G.R.et al.:american journal of gastroenterology/106//00199~00212/2011
6) Wasan S.K.et al.:american journal of gastroenterology/105//01231~01238/2010
7) 厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」:IBD患者におけるワクチン接種 エキスパートコンセンサス(令和4年3月作成)p30~
8) 新井 勝大ら:日本小児栄養消化器肝臓学会雑誌/33/2/90~109/2019

[管理番号:11136]

※電子添文はこちらよりご覧いただけます

このQ&Aは参考になりましたか?

「製品Q&A」は、医療関係者の皆様からよくご質問頂く事項をとりまとめたものです。
製品の適正使用に関する参考情報であり、すべての事例にあてはまるものではございません。
そのため、本Q&Aの利用に伴って生じた結果につきましては責任を負いかねますのでご了承ください。
その他のお問い合わせは、弊社くすり相談センターまたは担当MRにいただきますようお願いします。

レミケードQ&A一覧へ

製品Q&Aへ

くすり相談センターお問い合わせ(受付時間 9時~17時30分 土日・祝日・弊社休日を除く) 0120-753-280 0120-753-280

HOME の中の 製品情報 の中の レミケード の中の Q&A の中の レミケード治療中に生ワクチンを接種できますか?

ID・パスワードを
お忘れの方はこちら