ラジカットQ&A

Q.腎機能障害患者へのラジカット内用懸濁液の投与は?

A.
重篤な腎機能障害のある患者は禁忌に該当し、ラジカットを投与することはできません。
腎機能障害のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)であれば禁忌ではありませんが、ラジカットの投与に際しては急性腎障害や腎機能障害の悪化を来すことがあるため、全身管理を徹底してください。特に注射剤で、投与前のBUN/クレアチニン比が高い患者において致命的な経過をたどる例が多く報告されています1)

脳梗塞急性期に対する注射剤の投与中又は投与後に重篤な腎機能障害があらわれた症例(ラジカットとの因果関係が否定できない死亡症例を含む)が報告されたことから、剤形に関わらず、重篤な腎機能障害のある患者は禁忌に設定されています2)。推定糸球体濾過量(eGFR)が30mL/min/1.73m2未満の患者で腎機能障害発現率が高い結果が得られている3)4)ことを目安に、リスク・ベネフィットを勘案した上で投与可否をご判断ください。投与する場合は、投与中も定期的に腎機能検査を行ってください。

腎機能検査に際しては、以下の点にご注意ください1)
・病勢進展に伴う筋萎縮により血清クレアチニン値の低下を認める可能性があるため、一時点の血清クレアチニン値を基準値と比較するのではなく、血清クレアチニン値の推移を確認し、悪化傾向の有無を確認してください。また、BUN値は体内水分量等により変動するため、一時点のBUN値を基準値と比較するのではなく、BUN値の推移を確認し、悪化傾向の有無を確認してください。
・筋萎縮のある患者では、投与開始前及び投与中定期的に、血清クレアチニン値・BUN値の測定に加えて、血清シスタチンCによるeGFRの算出や、蓄尿によるクレアチニンクリアランスの算出等、筋肉量による影響を受けにくい腎機能評価を実施してください。


キーワード:腎障害
参考資料: 1) 電子化された添付文書
2) インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 2.禁忌内容とその理由
3) 適正使用のために リスクとベネフィットを勘案しご使用ください(2011年9月) p.9
4) 適正使用のために リスクとベネフィットを勘案しご使用ください(2009年8月) p.4

[管理番号:17052]

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