A.
高齢者への投与について、電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
【注射剤】
9.8 高齢者
副作用があらわれた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。一般に高齢者では生理機能が低下しており、致命的な経過をたどる例が多く報告されている。
【内用懸濁液】
9.8 高齢者
副作用があらわれた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと。一般に高齢者では生理機能が低下しており、注射剤で、致命的な経過をたどる例が多く報告されている。
ラジカット注射剤の投与中または投与後に発現した重篤な腎機能障害について検討したところ、特に80歳以上の患者において重篤な腎機能障害が発現し、致命的な経過をたどった症例が多く報告されました1)。
また、一般に高齢者では生理機能が低下しているため、副作用があらわれた場合は投与を中止し、適切な処置を行ってください1)。
■健康高齢者および健康成人(各5例)にラジカット注射剤を1日2回2日間反復静脈内持続投与(0.5mg/kg/30分×2回/日)した試験では、初回投与後12時間までの血漿中未変化体濃度推移から求めたCmaxおよびAUC0-∞の平均値±S.D.は、健康高齢者において1040.7±105.8ng/mLおよび725±74ng・hr/mL、健康成人において887.6±171.3ng/mLおよび742±95ng・hr/mLであり、統計学的な有意差は認められませんでした(対応のないt検定)2)。
■注射剤(アンプル製剤)の使用成績調査における副作用発現症例率は、高齢者で10.91%(317/2,906例)、非高齢者で11.69%(114/975例)でした。年齢別の副作用発現症例率に、統計学的な有意差は認められませんでした(χ2検定)3)。
参考資料: |
1) |
【注射・内用】インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 6.特定の背景を有する患者に関する注意 |
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2) |
横田 愼一 他:臨床薬理/28/3/00693~00702/1997 |
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3) |
景山 元嗣 他:新薬と臨牀/58/7/01212~01226/2009 |
[管理番号:15710]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2024年7月 更新 ]