A.
必須ではありませんが、「関節リウマチにおけるメトトレキサート(MTX)使用と診療の手引き 2023年版」では、MTXを服用する全ての症例に葉酸の併用が勧められています1)。
・副作用の予防目的2)
週8mgを超える量のMTXを服用する場合、あるいはMTXの投与量が週8mg以下であっても高齢の方、腎機能が低い方、体が小さい方などは、副作用が出やすいので、葉酸製剤の併用が強く勧められます。
・副作用の治療目的2)
軽い副作用は葉酸製剤(フォリアミン)を併用しながらMTXの継続が可能ですが、白血球や血小板が著しく減少するなど重い副作用がおきたときは、MTXを中止して活性型の葉酸製剤(ロイコボリン)を治療のために使用します。
■電子化された添付文書には以下の記載があります。
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
関節リウマチ、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬又は乾癬性紅皮症の場合
2.投与量を増量すると骨髄抑制、感染症、肝機能障害等の副作用の発現の可能性が増加するので、定期的に臨床検査値を確認する等を含め患者の状態を十分に観察すること。消化器症状、肝機能障害等の副作用の予防には、葉酸の投与が有効であるとの報告がある。
重要な基本的注意
2) 骨髄抑制、肝機能障害、粘膜・消化管障害等の細胞毒性に起因する副作用が発現した場合には、適切な処置を行いながら、本剤の拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を以下の方法により投与すること。注射剤を投与する場合は通常、ホリナート(ロイコボリン)として成人1回6~12mgを6時間間隔で4回筋肉内注射する。錠剤を投与する場合は通常、ホリナートとして成人1回10mgを6時間間隔で4回経口投与する。
参考資料: |
1) |
日本リウマチ学会:関節リウマチにおけるメトトレキサート(MTX)使用と診療の手引き 2023年版 p.54~59 |
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2) |
患者指導箋「メトトレキサートを服用する患者さんへ 第3版」(MTXT323D-) |
[管理番号:16076]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます