A.
電子化された添付文書(電子添文)上、高齢者は慎重投与に該当します。
高齢者は腎機能・肝機能等の生理機能が低下していることが多く医薬品の副作用が発現しやすい傾向にあること、免疫機能低下の影響を受けやすいため重篤な感染症があらわれやすいことから、患者の状態を観察しながら慎重に投与してください1)。
また、メトトレキサート(MTX)は主に腎臓から排泄され、腎機能が低下している場合はMTXの排泄遅延により副作用があらわれやすいことから、腎機能検査値に十分注意してください1)。腎障害のある患者へのMTXの投与は禁忌です2)。
「関節リウマチにおけるメトトレキサート(MTX)使用と診療の手引き 2023年版」では、高齢者は用量依存性副作用(肝酵素上昇、消化器症状、口内炎、血液障害)が発現しやすいため、4~6mg/週※の低用量で治療を開始し、安全性を確認しながら増量することとされています3)。
※関節リウマチにおける電子添文の用法・用量は、以下の通りです。
通常、1週間単位の投与量をメトトレキサートとして6mgとし、1週間単位の投与量を1回又は2~3回に分割して経口投与する。分割して投与する場合、初日から2日目にかけて12時間間隔で投与する。1回又は2回分割投与の場合は残りの6日間、3回分割投与の場合は残りの5日間は休薬する。これを1週間ごとに繰り返す。
なお、患者の年齢、症状、忍容性及び本剤に対する反応等に応じて適宜増減するが、1週間単位の投与量として16mgを超えないようにする。
参考資料: |
1) |
インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 9.高齢者への投与 |
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2) |
電子化された添付文書 |
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3) |
日本リウマチ学会:関節リウマチにおけるメトトレキサート(MTX)使用と診療の手引き 2023年版 p.27~29 |
[管理番号:15728]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます