A.
腎機能障害患者への投与について、電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
薬物の排泄が遅延し、作用が増強するおそれがある。
弊社にて腎障害患者・透析患者にヘルベッサー錠・Rカプセルを投与して薬物動態等を検討したデータはありません。
ご参考までに、以下の情報があります。
■排泄
健康成人にジルチアゼム塩酸塩を60mg経口投与した場合、投与後120時間までに69%が尿中に、17%が糞中に排泄されました1)。
■文献報告2)
腎機能正常者(クレアチニンクリアランス:80mL/分以上、6例)と軽度腎機能障害者(クレアチニンクリアランス:50~80mL/分、4例)、中等度腎機能障害者(クレアチニンクリアランス:20~50mL/分、6例)、高度腎機能障害者(クレアチニンクリアランス:20mL/分以下、4例)、および血液透析患者(10例)に、朝食摂取30分後にヘルベッサー錠60mgを単回経口投与して薬物動態を検討したところ、半減期、Tmax、Cmax、AUCは腎機能障害の影響を受けませんでした。
また、血液透析患者における透析日と非透析日の比較において、血液透析は、ジルチアゼム塩酸塩血中濃度の推移を変化させませんでした。
本報告では、腎機能障害患者、透析患者に対する用量調整は不要であると考察されています。
参考資料: |
1) |
Hoglund P., et al.:THER DRUG MONIT/11/5/00551~00557/1989 |
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2) |
山門 実 他:薬理と治療/12/1479~1483/1984 |
[管理番号:6564]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2024年8月 更新 ]