A.
腎機能障害患者への投与について、電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
薬物の排泄が遅延し、作用が増強するおそれがある。
投与にあたっては、患者の状態を慎重に観察しながら適宜調節をお願いいたします。
弊社にて腎機能障害患者にヘルベッサー注射用を投与して薬物動態等を検討したデータはありません。
ご参考までに、動物でのデータですが、14C標識ジルチアゼム塩酸塩3mg/kgをSD系雄性ラットに静脈内投与したとき、投与後72時間までの尿中排泄率は34.8%、糞中排泄率は64.6%でした1)。
また、ヘルベッサー注射用のインタビューフォームでは、透析等による除去率は「該当資料なし」とされていますが2)、ヘルベッサー錠・ヘルベッサーRカプセルのインタビューフォームには「血液透析:ジルチアゼムの血中動態は変化しないとの報告がある3)」との情報があります。
参考資料: |
1) |
Nakamura S, et al.:Arzneimittelforschung/37/11/01244~01252/1987 |
|
2) |
【注射用】インタビューフォーム Ⅶ.薬物動態に関する項目 8.透析等による除去率 |
|
3) |
山門 実 他:薬理と治療/12/S007/01479~01483/1984 |
[管理番号:15496]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます