A.
腎機能障害患者への投与について、電子化された添付文書(電子添文)には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
ガンシクロビルの血中半減期の延長とクリアランスの低下の報告がある。
血液中のガンシクロビルは、腎臓の尿細管から、ほとんどが未変化体として尿中に排泄されます1)。腎障害患者における薬物動態を検討したところ、腎障害の程度により半減期が延長することが認められている1)ため、クレアチニンクリアランスを指標に投与量・投与間隔の調整が必要です2)。
クレアチニンクリアランスによる投与量・投与間隔の目安は、電子添文の7. 用法及び用量に関連する注意をご参照下さい。
また、デノシンの投与により腎不全を起こすことが報告されているので、血清クレアチニンもしくはクレアチニンクリアランスを慎重に観察してください3)。
腎不全の発症機序としては、尿細管におけるガンシクロビルの結晶による閉塞と推測されており、誘因としては、血中濃度だけでなく尿中への排泄濃度増加の関与が示唆され、尿のpHの状態により腎障害が生じやすくなると考えられています1)。
参考資料: |
1) |
Sommadossi JP, et al.:REV INFECT DIS/10/S003/00507~00514/1988 |
|
2) |
インタビューフォーム Ⅴ.治療に関する項目 4.用法及び用量に関連する注意 |
|
3) |
電子化された添付文書 |
[管理番号:15476]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2024年3月 更新 ]