シアナマイドQ&A

Q.断酒療法、節酒療法とは? シアナマイドの用量決定の際に参考にする飲酒試験とは?

A.
【断酒療法】
アルコール耐量を低下させ、飲酒の際に強いアルコール反応のもとで宿酔(二日酔い)様の不快な体験をさせ、心理的反応(嫌酒)により断酒に導く治療法です1)
断酒療法の目的でシアナマイドを用いる場合の用法及び用量はは以下の通りです2)
「通常1日50~200mg(1%溶液として5~20mL)を1~2回に分割経口投与する。」

【節酒療法】
慢性アルコール依存及び過飲酒者を、危険量以下の節酒に導こうとする治療法です1)
節酒療法の目的でシアナマイドを用いる場合の用法及び用量は以下の通りです2)
「飲酒者のそれまでの飲酒量によっても異なるが、酒量を清酒で180mL前後、ビールで600mL前後程度に抑えるには、通常シアナミドとして15~60mg(1%溶液として1.5~6mL)を1日1回経口投与する。飲酒抑制効果の持続するものには隔日に投与してもよい。」

【飲酒試験】
電子化された添付文書上で必須とはされていませんが、シアナマイドの投与量を決めるために通常実施する試験です。シアナマイドを1週間投与した後、患者の平常の飲酒量の十分の一以下の酒量を飲ませ、発現する症状の程度によってシアナマイドの用量を調整し、維持量を決めます2)
飲酒試験の際の飲酒は、シアナマイド投与後10分~12時間以内に行いますが、この場合清酒90mLを10~15分以上かけて飲むような、比較的遅い速度で行うことが望ましいとされています2)
なお、飲酒試験は、シアナマイド服用時の飲酒による不快な反応を学習させることにより、飲酒を抑制しようとする行動療法的な治療に用いる場合もあります3)
参考資料: 1) 向笠 寛:久留米医学会雑誌/24/10/02605~02612/1961
2) 電子化された添付文書
3) 鈴木 康夫:臨床精神医学/16/11/01639~01648/1987

[管理番号:415]

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