カナリアQ&A

Q.カナリアの作用機序は?

A.
有効成分のテネリグリプチン、カナグリフロジン、それぞれについては次のとおりです1)

テネリグリプチン
インクレチンのひとつであるGLP-1は、食物摂取に伴い消化管から分泌されるホルモンで、膵臓に到達した活性型GLP-1は、血糖値上昇に応じてインスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制します。活性型GLP-1は、DPP-4により速やかに分解・不活化されます。
テネリグリプチンは、DPP-4活性の阻害により活性型GLP-1の分解を抑制し、その血中濃度を増加させることにより血糖低下作用を発揮します。

(図は総合製品情報概要より抜粋)

カナグリフロジン
健康成人では、糸球体でろ過されたグルコースのほぼ100%が近位尿細管に存在するナトリウム-グルコース共輸送体2 および1(SGLT2およびSGLT1)により再吸収されます。グルコース濃度が高い近位尿細管起始部(S1分節)にはSGLT2が、グルコース濃度が低くなる近位尿細管遠位部(S3分節)にはSGLT1が局在しますが、グルコース再吸収の約90%はSGLT2が担っています。
血糖値が高くなり、SGLTのグルコース再吸収能が限界(腎糖排泄閾値:renal threshold for glucose excretion;RTG)を超えると、尿中にグルコースが排泄されます。
2 型糖尿病患者では健康成人に比べSGLT2の発現が増加し、グルコースの再吸収が上昇していますが、カナグリフロジンはSGLT2を阻害することによりグルコースの再吸収を抑制し、RTG を低下させ、尿糖排泄を増加させることにより血糖低下作用を示します。

(図は総合製品情報概要より抜粋)
参考資料: 1) インタビューフォーム Ⅵ.薬効薬理に関する項目 2.薬理作用

[管理番号:14118]

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[ 2024年2月 更新 ]

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