A.
麻疹については、患者と接触後72時間以内に麻疹含有ワクチン(単味の麻疹ワクチン又はMRワクチン)を接種することによって、発症を予防できる可能性があります。ただし、迅速にワクチンを接種した場合でも、必ずしも発症を阻止できない場合があることを説明しておく必要があります1)。
72時間以上が経過した場合は、麻疹含有ワクチンの接種が間に合わずに発症する(2次感染)可能性があることを丁寧に説明した上で、2次感染していなかった場合において、3次感染予防としてのワクチン接種が間に合う可能性があることから、接種を行うことも選択肢の一つです1)。
風疹については、緊急ワクチン接種の有効性に関するエビデンスは得られていません2)。
しかし、ワクチンの接種により、今回の曝露で発症しなかった場合でも免疫が付与されることになるという考え方もあり2)、希望があれば接種をご検討ください。
参考資料: |
1) |
国立感染症研究所:医療機関での麻疹対応ガイドライン 第七版(平成30年5月)p.3 |
|
2) |
日本環境感染学会:医療関係者のためのワクチンガイドライン 第3版(2020年)p.S6 |
[管理番号:15048]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます