ユプリズナQ&A

Q.ユプリズナの作用機序は?

A.
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)は、抗アクアポリン4(AQP4)抗体という自己抗体が、中枢神経系(脳、脊髄、視神経)の神経細胞を支えているアストロサイトという細胞を攻撃することで発症する自己免疫疾患です。抗AQP4抗体は、形質芽細胞、形質細胞などのB細胞の異常により産生されます[1-3]。

IgG4関連疾患は、B細胞、特に形質芽細胞や形質細胞の異常によって引き起こされる自己免疫疾患で、これらの細胞が炎症性サイトカインや線維化促進因子を分泌することで、組織の線維化や臓器障害をもたらします。B細胞は他の免疫細胞を動員し、炎症反応を増幅させるほか、自己反応性B細胞がT細胞を活性化することで、免疫応答が持続・悪化します。これにより、肺、腎臓、膵臓、血管、下垂体、中枢神経系など多岐にわたる臓器に不可逆的な障害を引き起こす可能性があります[4]。

ユプリズナは、NMOSDやIgG4関連疾患の病態に関与する、形質芽細胞や形質細胞を含むB細胞の特異的表面抗原である、CD19に対するヒト化IgG1κモノクローナル抗体です。ユプリズナはヒトCD19に特異的に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性によりCD19陽性B細胞を減少させます[5]。

<視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防>


<IgG4関連疾患の再燃抑制>

(図は総合製品情報概要より抜粋)
参考資料: [1] Wingerchuk DM, et al.:LANCET NEUROLOGY/6/9/00805~00815/2007
[2] Jarius S, et al.:NATURE REVIEWS NEUROLOGY/6/7/00383~00392/2010
[3] Bennett JL, et al. :NEUROLOGY NEUROIMMUNOLOGY AND NEUROINFLAMMATION/2/3/00001~00011/2015
[4] 2025年11月承認時CTD2.5.1.1 IgG4関連疾患
[5] インタビューフォーム Ⅵ.薬効薬理に関する項目 2.薬理作用

[管理番号:16240]

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[ 2025年11月 更新 ]

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