ユプリズナQ&A

Q.B型肝炎ウイルス感染患者へのユプリズナの投与は?

A.
電子化された添付文書には、以下の記載があります。

1. 警告
1.2 本剤と同様なB細胞減少作用を有する抗CD20モノクローナル抗体製剤を投与したB型肝炎ウイルスキャリアの患者で、治療期間中又は治療終了後に、劇症肝炎又は肝炎の増悪、肝不全による死亡例が報告されている。

8. 重要な基本的注意
8.1 本剤と同様なB細胞減少作用を有する抗CD20モノクローナル抗体製剤によるB型肝炎ウイルスの再活性化のリスクが報告されているため、本剤投与に先立ってB型肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 活動性B型肝炎患者、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)
活動性B型肝炎患者では、肝炎の治療を優先すること。本剤の治療期間中及び治療終了後は、継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。抗CD20モノクローナル抗体製剤が投与されたB型肝炎ウイルスのキャリアの患者又は既往感染者において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。


ユプリズナの臨床試験では、スクリーニング時にB型肝炎ウイルス(HBV)血清検査陽性であった患者は除外されており、HBVの再活性化は認められていませんが、ユプリズナと同様なB細胞減少作用を有する抗CD20モノクローナル抗体製剤によるHBVの再活性化のリスクが報告されていることから、ユプリズナの使用にあたっても注意する必要があると考えられます1)
HBVキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)については、ユプリズナ投与開始前に専門医に相談し、日本肝臓学会「B型肝炎治療ガイドライン」2)などを参考に、モニタリング及び適切な処置を行ってください3)
参考資料: 1) インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 5.重要な基本的注意とその理由
2) 日本肝臓学会:B型肝炎治療ガイドライン(2022年6月改訂第4版)p.87~90
3) 適正使用ガイド ユプリズナご使用の前に

[管理番号:16181]

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[ 2024年11月 更新 ]

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