Q.トプシムの大量または長期使用の目安は?
A.
ステロイド外用剤を大量、長期に連用すると、全身性副作用(副腎皮質の抑制等)や局所的副作用(毛細血管拡張、皮膚萎縮等)が起こる可能性があり
1)、電子化された添付文書の「8. 重要な基本的注意」「9.5 妊婦」「9.7 小児等」「9.8 高齢者」「11. 副作用」にて注意喚起しています。
「大量」または「長期」とみなされる投与量・投与期間は患者の年齢や患部などによって異なり、資料によっても数値が異なりますが、参考として以下にご紹介いたします。
なお、トプシムは「very strong」に該当します。
■副腎皮質の抑制が起こる可能性があるステロイド軟膏剤の1日量の目安は、以下の通りです。
安全性の面からは、この半分以下の量の使用に留めることが勧められます2)。
| 成人 | 小児 |
strongeststrongeststrongest | 10g/日 | 5g/日 |
very strong | 20g/日 | 10g/日 |
strong以下 | 30g/日 | 15g/日 |
※密封法(ODT)で外用の際は1/3の量が望ましい。
■局所性副作用の面から安全と考えられるステロイド外用剤使用期間の目安は、以下の通りです
2)。
部位 | 分類(ランク) | 期間 |
顔面、頚部、陰股部 | 全群 | 2週以内 |
その他の部位 | strongest | 2週以内 |
very strong | 3週以内 |
strong以下 | 4週以内 |
※密封法(ODT)で外用の際は1/2の期間とする。
参考資料: |
1) |
日本皮膚科学会、日本アレルギー学会 編:日本皮膚科学会雑誌/131/13/02691~02777/2021 |
|
2) |
大谷 道輝:スキルアップのための皮膚外用剤Q&A 2版(2011年)p.195~196 |
[管理番号:11289]
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[ 2023年10月 更新 ]
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