A.
                      ステラーラ®投与に先立ち、結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認してください[1]。
活動性結核の場合は症状を悪化させるおそれがあるため、ステラーラ®の投与は禁忌にあたります[1]。結核の治療を優先させてください。
下記のいずれかの患者には、結核について診療経験を有する医師と連携の下、原則としてステラーラ®の投与開始前に適切な抗結核薬の投与※を行ってください[2]。
(1) 胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者(注:過去に肺結核にかかった痕が残っている若しくは既感染が推定される陰影を有する場合)
(2) 結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者(注:過去の結核に対する適切な治療が確認出来ない場合)
(3) インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者
(4) 結核患者との濃厚接触歴を有する患者
※「イソニアジド5mg/kg(最大300mg)を1日1回、6ヶ月又は9ヶ月間」 あるいは 「イソニアジド5mg/kg(最大300mg)+リファンピシン10mg/kg(最大600mg)を1日1回、3~4ヶ月間」の投与を、生物学的製剤投与の3週間前から開始します。イソニアジドが使用できない場合又はイソニアジドの副作用が予想される場合は、「リファンピシン10mg/kg(最大600mg)を1日1回、4ヶ月間」の投与を行います[3-6]。
                     
                    
                      
                        
                            
                            | 参考資料: | [1] | 電子化された添付文書 | 
                            
                            |  | [2] | インタビューフォーム Ⅷ. 安全性(使用上の注意等)に関する項目 6. 特定の背景を有する患者に関する注意 | 
                            
                            |  | [3] | 日本結核病学会予防委員会・治療委員会:結核/88/5/00497~00512/2013 | 
                            
                            |  | [4] | 日本結核病学会予防委員会・治療委員会:結核/94/10/00515~00518/2019 | 
                            
                            |  | [5] | World Health Organization:Latent tuberculosis infection: updated and consolidated guidelines for programmatic management. (2018) | 
                            
                            |  | [6] | 厚生労働省健康局結核感染症課長通知 健感発1018第1号(令和3年10月18日):「結核医療の基準」の一部改正について | 
                          
                      
                     
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                    [ 2025年7月 更新 ]