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シンポニー®で治療中の患者が不活化ワクチン(インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチン等)を接種することは可能です。
不活化ワクチンは被接種者の免疫状態にかかわらずワクチンウイルスが増殖することはなく、不活化ワクチンにより感染症を発症するおそれはありません。
「IBD患者におけるワクチン接種 エキスパートコンセンサス」1)では、免疫抑制療法中は抗体獲得率が低下する可能性があることを考慮する必要があるものの、不活化ワクチン接種は有効であると考えられ、通常のスケジュール通りに接種可能であるとされています。
また、「関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用の手引き」2)では、呼吸器感染症予防のために、インフルエンザワクチンおよび新型コロナワクチンは可能な限り接種すべきであり、65歳以上の高齢者には肺炎球菌ワクチン接種も考慮すべきであるとされています。
シンポニー®投与中に不活化ワクチンを接種するタイミングについて、規定はありません。患者の状態をみて、体調のよいときに不活化ワクチンの接種をご検討ください。
参考資料: |
1) |
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」:IBD患者におけるワクチン接種 エキスパートコンセンサス(令和4年3月作成) p.33~34 |
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2) |
日本リウマチ学会:関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用の手引き(2024年7月7日改訂版) |
[管理番号:16887]
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[ 2024年8月 更新 ]