A.
肝機能が低下している患者への投与について、電子化された添付文書上、特に注意喚起はされていません。
肝機能低下患者を対象とした臨床試験は実施していませんが、シンポニー®はヒト型IgG1モノクローナル抗体であり1)、主として内因性IgG1と同様2)に低分子ペプチドと構成アミノ酸に分解されると考えられることから、肝機能の低下はゴリムマブの薬物動態に影響しないと考えられます3)。
なお、シンポニー®を含む抗TNF製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、B型肝炎の再燃が報告されていることから、シンポニー®投与前に感染の有無の検査を行ってください4)。
B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者においては、B型肝炎に関して専門知識を持つ医師と相談し、シンポニー®を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行い、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状に注意してください4)。
参考資料: |
1) |
インタビューフォーム Ⅶ. 薬物動態に関する項目 5. 代謝 |
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2) |
Tabrizi M.A. et al.:DRUG DISCOVERY TODAY/11/1,2/00081~00088/2006 |
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3) |
Liang Zhao et al.:ACTA PHARMACOLOGICA SINICA/33/11/01339~01347/2012 |
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4) |
インタビューフォーム Ⅷ. 安全性(使用上の注意等)に関する項目 6. 特定の背景を有する患者に関する注意 |
[管理番号:16868]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2024年9月 更新 ]