A.
妊婦への投与について、電子化された添付文書には、以下の記載があります。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
投与しないことが望ましい。
妊婦における有効性・安全性及び胎児への影響について、弊社で検討した臨床データはありません。
動物実験(生殖発生毒性試験)では、高用量投与群で出生児や胎児に影響が認められています。
【生殖発生毒性試験(器官形成期)】
・ラットに3、30、300mg/kgを妊娠7日から17日まで1日1回静脈内投与した場合、母動物においては、30mg/kg以上の群で一般状態の変化※が、300mg/kg群で死亡が2母体に観察され、生存例では摂餌量の減少と継続した低体重推移が観察された。次世代においては、300mg/kg群で生存胎児の低体重と出生児の発育分化の遅延が認められたが、催奇形性と胚・胎児致死性は認められなかった1)。
・ウサギに3、20、100mg/kgを妊娠6日から18日まで1日1回静脈内投与した場合、100mg/kg群で流涙、呼吸異常等の症状変化、投与部位の浮腫、変色、炎症または壊死が認められた。胎児への影響としては、100mg/kg群で胚・胎児死亡の増加が認められたが、催奇形性および子宮内発達遅延作用は認められなかった2)。
※30mg/kg以上の群でまばたき、首振りおよび洗顔行動が、300mg/kg群で腹臥、よろめき歩行、自発運動の減少、流涙および半眼が投与直後に一過性にみられた。これらの変化は、ラットの30日間反復投与毒性試験3)でも同様にみられた変化であり、妊娠動物に特異的な変化ではなかった1)。
参考資料: |
1) |
石田 茂 他:薬理と治療/25/S007/01625~01639/1997 |
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2) |
岩瀬 隆之 他:薬理と治療/25/S007/01641~01647/1997 |
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3) |
岩瀬 隆之 他:薬理と治療/25/S007/01531~01548/1997 |
[管理番号:15455]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2024年7月 更新 ]