Q.透析患者へのオメプラゾンの投与は?
A.
電子化された添付文書上は特に注意喚起されていません。
透析患者7例(腹膜透析患者2例および血液透析患者5例)に対し、非透析日の朝食前にオメプラゾール20mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、下表の通りでした
1)。
ご参考までに、別試験
2)において健康成人6例に対して朝食前にオメプラゾール20mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータも下表に示します
1)。
対象 | Cmax (ng/mL) | Tmax (h) | AUC※ (ng・h/mL) | T1/2 (h) |
透析患者 | 813.0±607.4 | 1.2±0.6 | 1684.5±1024.3 | 1.4 |
健康成人 | 356.3±193.2 | 1.3±0.9 | 984.5±893.9 | 1.9 |
※透析患者はAUC
0-6hの値、健康成人はAUC
0-10hの値
また、慢性透析患者を対象にオメプラゾールを1日1回20mg経口投与して血中濃度を検討した試験において、オメプラゾールの蓄積性および血液透析による除去は認められませんでした
3)-5)。
参考資料: |
1) |
鈴木 誠 他:Pharma Medica/10/10/00114~00118/1992 |
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2) |
中島 光好 他:臨床薬理/19/4/00667~00679/1988 |
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3) |
蜂巣 忠 他:腎と透析/35/5/00819~00823/1993 |
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4) |
松本 博 他:診療と新薬/30/7/01394~01398/1993 |
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5) |
三瀬 直文 他:透析会誌/29/9/01275~01279/1996 |
[管理番号:967]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2023年12月 更新 ]
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