Q.オメプラゾンと併用禁忌の薬剤とその理由は?
A.
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アタザナビル硫酸塩 (レイアタッツ) | アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。 | 本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。 |
リルピビリン塩酸塩 (エジュラント) | リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。 | 本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。 |
【アタザナビル硫酸塩】
健康成人を対象とした薬物動態試験において、アタザナビル硫酸塩300mg/日とリトナビル100mg/日にオメプラゾール40mg/日を10日間併用投与した場合、アタザナビルのC
max、C
min、AUCの低下(それぞれ72%、78%、76%低下)が認められたことを受け、European Medicines Agency(欧州医薬品審査庁)が2004年12月、アタザナビル硫酸塩およびリトナビルとオメプラゾールを併用しないよう勧告を行いました
1)。
【リルピビリン塩酸塩】
健康成人(15~16例)にオメプラゾール(20mg1日1回)とリルピビリン(150mg1日1回)を併用投与したとき、オメプラゾールのC
maxおよびAUC
24はいずれも14%減少し、リルピビリンのC
min、C
max、AUC
24はそれぞれ33%、40%、40%減少したとの報告があります
1)。
参考資料: |
1) |
インタビューフォーム Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 7.相互作用 |
[管理番号:10510]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2023年12月 更新 ]
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