A.
必須ではありませんが、「関節リウマチにおけるメトトレキサート(MTX)使用と診療の手引き 2023年版」では、MTXを服用する全ての症例に葉酸の併用が勧められています1)。
・副作用の予防目的2)
一般的には、MTXの副作用を予防する目的で、葉酸製剤(フォリアミン)を併せて服用します。葉酸製剤は、MTXの開始用量に関わらず、肝機能障害や消化器症状、口内炎の予防のために併用することが推奨されています。
・副作用の治療目的2)
軽い副作用は葉酸製剤(フォリアミン)を併用しながらMTXの継続が可能ですが、白血球や血小板が著しく減少するなど重い副作用がおきたときは、MTXを中止して活性型の葉酸製剤(ロイコボリン)を治療のために使用します。
電子化された添付文書には、以下の記載があります。
8. 重要な基本的注意
〈関節リウマチ、局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉
8.14 投与量を増量すると骨髄抑制、感染症、肝機能障害等の副作用の発現の可能性が増加するので、定期的に臨床検査値を確認する等を含め患者の状態を十分に観察すること。消化器症状、肝機能障害等の副作用の予防には、葉酸の投与が有効であるとの報告がある。
11. 副作用(抜粋)
骨髄抑制、肝機能障害、粘膜・消化管障害等の細胞毒性に起因する副作用が発現した場合には、適切な処置を行いながら、本剤の拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
参考資料: |
1) |
日本リウマチ学会:関節リウマチにおけるメトトレキサート(MTX)使用と診療の手引き 2023年版 p.54~59 |
|
2) |
日本リウマチ学会「メトトレキサートを服用する患者さんへ」(第4版) |
[管理番号:16076]
※電子添文はこちらよりご覧いただけます
[ 2024年8月 更新 ]