リプルQ&A

Q.経上腸間膜動脈性門脈造影において造影剤注入30秒前にリプル注を投与する理由は?

A.
電子化された添付文書には、以下の記載があります。​

14. 適用上の注意
14.3 薬剤投与時の注意
〈経上腸間膜動脈性門脈造影〉
14.3.4 イヌにアルプロスタジル(PGE1)として0.1~1.0μg/kgを前腸間膜動脈内投与したところ、投与1分以後に腸管運動が促進された。この腸管運動の促進が血管造影に影響を与える可能性が否定できないため、経上腸間膜動脈性門脈造影に適用する場合、本剤を造影剤注入30秒前に投与すること。

<参考>
経上腸間膜動脈性門脈造影に関する作用発現時間について、イヌにLipo PGE1 0.003~1μg/kgを前腸管膜動脈内投与した検討において、投与15~30秒後に最大の門脈血流増加がみられました1)
臨床試験においては、造影剤注入の30秒前にLipo PGE1 5μgまたはプラセボを上腸間膜動脈内投与した二重盲検比較試験で、診断的に充分とされる造影能スコア「7」以上の症例の割合は、Lipo PGE1投与群(28/38例、73.7%)でプラセボ群(8/40例、20.0%)より高くなりました(p<0.001、χ2検定)2)
参考資料: 1) 内田 武 他:基礎と臨床/29/6/01483~01487/1995
2) 橋本 統 他:脈管学/35/8/00567~00581/1995

[管理番号:737]

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[ 2024年1月 更新 ]

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