A.
ガンシクロビルは核酸塩基グアニンの誘導体であり、特異的にサイトメガロウイルス(CMV)に取り込まれ、以下のようにDNA合成を阻害します1)-7)。
(1)生体内に入ったガンシクロビルは選択的にCMV感染細胞内へ移行し、ウイルス由来のガンシクロビルキナーゼにより一リン酸化されガンシクロビル一リン(GAN-MP)になる。
(2)GAN-MPはCMV感染細胞に存在するキナーゼでリン酸化されて活性型のガンシクロビル三リン酸(GAN-TP)となる。
(3)GAN-TPは、ウイルスDNAポリメラーゼの基質であるデオキシグアノシン三リン酸(dGTP)と競合的に拮抗することで取り込みを阻害する(ウイルスDNA合成の阻害)。さらに、GAN-TP自身がウイルスDNAに取り込まれることでCMVのDNA延長を停止または抑制する(ウイルスDNA複製の抑制・停止)。
参考資料: |
1) |
Matthews T.:REV INFECT DIS/10/S003/00490~00494/1988 |
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2) |
Littler E, et al.:NATURE/358/6382/00160~00162/1992 |
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3) |
Sullivan V.,, et al.:NATURE/358/6382/00162~00164/1992 |
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4) |
Smee D.F.:MOL CELL BIOCHEM/69/1/00075~00081/1985 |
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5) |
Mar E.-C.:J VIROL/53/3/00776~00780/1985 |
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6) |
Ashton W.T., et al.:BIOCHEM BIOPHYS RES COMMUN/108/4/01716~01721/1982 |
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7) |
Cheng Y.-C.:PROC NATL ACAD SCI U S A/80/9/02767~02770/1983 |
[管理番号:6438]
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[ 2024年3月 更新 ]