Q.シアナマイドによりスリガラス様封入体が発現する機序は?
A.
スリガラス様封入体は肝細胞質内に発現する異常物質であり、光学顕微鏡的に、正常細胞質と比べ弱い好酸性(通常染色でのエオジン色素による染色性が弱い)を示し、腎臓形ないし球形を呈します。この物質は、異常グリコーゲン顆粒(β-グリコーゲン顆粒)及び細胞内小器官(滑面小胞体、ミトコンドリア等)の崩壊残渣などから構成されています1)。
シアナマイドを長期投与するとスリガラス様封入体が門脈域炎症部位や線維化部位の周囲に多く認められ、肝臓の炎症・線維化に関与するとされています。また、スリガラス様封入体は、シアナマイドの投与中止により数ヵ月~数年の期間で徐々に消退することが確認されています1)。
参考資料: |
1) |
使用上の注意改訂のお知らせ(2001年4月) |
[管理番号:410]
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[ 2024年4月 更新 ]
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