A.
セレジストの効能又は効果は、脊髄小脳変性症(SCD)における運動失調の改善です。
SCDは運動失調を主症状とする原因不明の神経変性疾患の総称で、病型により細かく分類されており、MSAはSCDの病型分類に含まれます1)2)。
セレジスト[普通錠]の国内第Ⅲ相臨床試験の主要評価項目解析対象症例に、MSAの病型の1つであるオリーブ橋小脳萎縮症(OPCA)の症例が、セレジスト群(1回5mgを1日2回投与)に72例、プラセボ群に64例含まれていました。OPCA症例における投与28週間後の累積悪化率は、セレジスト群が35.5%、プラセボ群が57.4%であり、セレジスト群とプラセボ群の差は-21.9%(95%信頼区間:-38.6~-5.4%)でした。Kaplan-Meier法による累積悪化率曲線の比較においても有意な差がみられました(p=0.038、Log-rank検定)3)。
なお、保険請求時における記載名称や、難病認定の手続き上における分類につきましては、製薬メーカーではわかりかねますので、所定の審査機関にご確認ください。
参考資料: |
1) |
出口 一志 他:医学と薬学/54/1/00045~00050/2005 |
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2) |
水澤 英洋 監修:脊髄小脳変性症のすべて(2006年) p.23~26 |
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3) |
金澤 一郎 他:臨床医薬/13/16/4169~4224/1997 |
[管理番号:7269]
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[ 2023年9月 更新 ]