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秋からの花粉症と治療のポイント

【演者】

山梨大学大学院総合研究部医学域 耳鼻咽喉科・頭頸部外科講座　教授
櫻井 大樹 先生

９月から本格的な秋の花粉症シーズンに入ります。９月にはイネ科、ブタクサ、ヨモギなど草花粉が飛散し花粉症の原因となります。さらに、10月頃からスギ花粉も少し飛散することが知られ、年明けにはハンノキ属の花粉も飛散します。秋の花粉症は、春の花粉症に比べて3分の１ほどの患者比率で症状を自覚しています。また秋の花粉症は、春の花粉症より喘息の合併が多いことが知られており、下気道症状に対する注意も必要です。最近の全国調査では、スギ以外の花粉症の増加も指摘されており、複数の花粉に対して重複感作している症例も多く、多重感作例は症状が遷延したり、より症状が悪化する可能性があります。しかし複数の花粉飛散が重複する時期には、実際に症状を誘発している原因花粉の特定は容易ではありません。本セミナーにおいて秋からの花粉症の特徴とともに診断と治療のポイントについて解説します。