第20号 2014年11月発行

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VIEW座談会

PDF 医薬品リスク管理計画(RMP)における病院薬剤師の役割(736KB)

  • 虎の門病院 薬剤部 部長 林 昌洋 先生
  • 大船中央病院 薬剤部 舟越 亮寛 先生
  • 福井大学医学部附属病院 薬剤部  副部長 中村 敏明 先生
  • 虎の門病院 薬剤部 医薬情報科 科長 田中 真砂 先生
  • 広島大学病院 薬剤部 薬剤主任 柴田 ゆうか 先生

~安全な医療の提供に貢献するために~
2013年4月1日、市販後の医薬品安全対策として「医薬品リスク管理計画(RMP:Risk Management Plan)」がスタートした。RMPが有効な安全対策ツールとなるためには、医療現場での適切な理解と確実な実行が不可欠であり、病院薬剤師は重要な役割を担うことになる。今回、医薬品の安全対策および適正使用に向けた先進的な取り組みを行っている施設の先生方にお集まりいただき、座談会を通して各施設が実践している具体的な内容を検証するとともに、医薬品リスクマネジメントにおける薬剤師の役割と、臨床現場におけるRMPの活用について、今後の方向性を探る。

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C-Pharmacy-1大阪赤十字病院

PDF がん診療の充実を目指して(611KB)

  • 院長 隠岐 尚吾 先生
  • 薬剤部 薬剤部長 小林 政彦 先生
  • 薬剤部 副部長 籠本 基成 先生
  • 薬剤部 係長 平井 三保子 先生

~「がん患者指導管理料3」算定に向けた体制強化~
がん患者さんの精神的なケアや薬物治療における管理の重要性が増してきていることを踏まえ、2014年度の診療報酬改定で「がん患者指導管理料」が新設された。この中で薬剤師による抗悪性腫瘍剤の副作用等の説明は『がん患者指導管理料3』として評価され、がん薬物療法の安全性確保のために薬剤師が果たす役割は一層大きくなっている。大阪赤十字病院(大阪市・1,000床)薬剤部は、外来通院治療センターの移転・拡充を契機として、がん診療における薬剤師業務の充実とチーム医療への参画、薬薬連携に大きな一歩を踏み出した。より安全で有効な薬物治療への貢献を目指す数々の取り組みを取材した。

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C-Pharmacy-2武田病院グループ

PDF グループ薬剤部門の総合力強化で地域医療への貢献を目指す(694KB)

  • 武田病院グループ 本部薬剤部長/宇治武田病院 薬局長 内本 恵介 先生
  • 武田病院グループ 本部薬剤部薬剤管理部長/医療法人医仁会武田総合病院 薬局長 馬瀬 久宜 先生
  • 医療法人財団康生会 武田病院 薬局長 吉村 尋典 先生

武田病院グループ(本部:京都市)では、病院と診療所、健診センター、介護施設・サービス事業所が連携し、予防・健診から急性期・回復期・慢性期の医療、そして介護・福祉まで、包括的なサービスの提供により地域医療への貢献を目指している。その中で薬剤師はどのような役割を担い責任を果たしているのか、グループの基幹病院として急性期医療を担う宇治武田病院(177床)、医仁会武田総合病院(500床)、武田病院(394床)における薬剤師業務の現状と今後について取材した。

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C-Pharmacy-3一般財団法人永頼会 松山市民病院

PDF 薬物動態データを医薬品適正使用に生かす(809KB)

  • 薬剤部長 井上 智喜 先生

~ADMEの専門知識で薬剤師の存在価値を確立~
「チーム医療の推進」が医療の世界の大きな潮流となる中で、薬剤師はより一層の職能の拡大が期待されるとともに、専門性の発揮も求められている。松山市民病院(愛媛県松山市・538床)薬剤部は、薬物療法の有効性・安全性の向上とともに、新薬採用を検討するための基礎資料にも薬物動態データを活用し、薬剤師への評価や信頼を高めている。薬剤師の存在意義を確固たるものにするために、専門知識を生かした薬物動態学に基づく「薬学診断」が不可欠であるとの信念から、臨床での実践、さらには講演活動にも精力的に取り組まれている薬剤部長の井上智喜先生に、薬物動態に関わる薬剤師の可能性についてお話を伺った。

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C-Pharmacy-4社会医療法人天神会 新古賀病院・新古賀クリニック

PDF 地域に根ざした薬学的ケアの実践(690KB)

  • 新古賀病院 薬剤課統括課長 藤丸 博紹 先生
  • 新古賀クリニック 薬剤課 埋金 朋子 先生

~入院から外来まで継続的な薬物療法を支援~
社会医療法人天神会(福岡県久留米市)は、「人々の豊かな生涯を支援する医療」を理念に掲げ、新古賀病院(202床)、新古賀クリニックのほか、古賀病院21(230床)、高齢者総合福祉施設などが相互に連携し、グループ全体で予防から急性期、回復期、慢性期までの総合的な医療と福祉を提供している。地域のニーズに応じて診療機能の充実を図る当グループにあって、薬剤師も患者さんの入院時から退院後の外来通院、さらにはその先の日常生活まで見据えた継続的な薬学的ケアを目標に、患者さんの生涯にわたり安心を提供することを目指している。臨床での実践により地域医療に貢献する薬剤師の活動を取材した。

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C-Pharmacy-5田辺薬局株式会社

PDF 社会貢献の観点から薬局業務を開拓(710KB)

  • 企画室 学術・在宅医療部 部長 佐野 敦彦 先生
  • 企画室 学術・在宅医療部 マネージャー 小川 路代 先生
  • 企画室 医薬情報担当 小嶋 智明 先生

~在宅医療、ADR情報の収集・分析への取り組み~
東京都と神奈川県を中心に59店舗の保険薬局を擁する田辺薬局株式会社は、「薬局は社会にどのような貢献ができるか」を念頭に置いて薬局業務を模索してきた。その答えの一つが1995年に開始した在宅医療である。今でこそ薬局薬剤師は在宅医療チームの一員と位置付けられているが、当時は先駆者としての苦労も少なくなかった。一方で、薬物療法の安全性向上を目的として、5年程前からは薬物有害反応(ADR)の情報収集と分析にも着手した。同社における在宅医療、ADR情報の収集・分析、そしてそれらの取り組みを支える人材育成について取材した。

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C-Pharmacy-6株式会社平安堂

PDF 温故知新、歴史に学ぶ薬局の役割と薬剤師の職能(556KB)

  • 株式会社平安堂 取締役/平安堂薬局 馬車道本店 薬局長 清水 聖子 先生

横浜の街の発展とともに今年で創業144年に及ぶ歴史を刻んできた平安堂薬局(神奈川県横浜市)は、薬剤師という国家資格が誕生した当初より、地域に根差した薬局運営を貫き、時代と共に移ろう薬局や薬剤師の姿を見守ってきた。近年、脚光を浴びているセルフメディケーションも、かつては薬剤師がその中核を担うことが当たり前とされた時代があった。歴史や先人に学ぶことが多いと考える取締役の清水聖子先生に、平安堂薬局の歩みと現状、そしてこれからの薬局と薬剤師の在り方について伺った。

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C-Pharmacy-7株式会社ツルハ

PDF 店頭セルフチェックによるセルフメディケーション支援(714KB)

  • 調剤運営本部長/常務執行役員 後藤 輝明 先生
  • 調剤運営本部薬事教育部長 吉町 昌子 先生

~新たな薬剤師の職能の確立~
2014年1月、厚生労働省はかかりつけ薬局を普及させるための指針として「薬局の求められる機能とあるべき姿」を公表した。この中で、薬局は地域に密着した健康情報の拠点として、健康や介護に関する相談を受けたり、生活習慣を踏まえた全般的な薬学的管理、疾病の予防に積極的に関わることが求められている。全国にドラッグストア1,317店舗(2014年7月現在)を展開する株式会社ツルハホールディングス(本社:北海道札幌市)は、セルフメディケーションを推進する手段として店頭での自己採血によるセルフチェックサービスを手掛けている。検査結果に基づき薬剤師が利用者の相談に応じたり、医療機関の受診を促すことで、疾病の早期発見と治療につなげるというスキームを構築し、子会社の株式会社ツルハが現在、全国展開を進めている。薬剤師の職務領域の拡大を目指す同社の取り組みを取材した。

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