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寛解（remission）を視野に入れたこれからの2型糖尿病診療

【演者】

琉球大学大学院医学研究科 内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座 　教授
益崎 裕章 先生

かつて世界に冠たる長寿地域として有名であった沖縄は僅か一世代の短期間に日本屈指の肥満県、糖尿病県に転じ、私達が“沖縄クライシス”と命名した急速な健康長寿崩壊に見舞われています。この要因のひとつとして、私達は「腸・脳連関の機能不全」に注目した研究を行っています。身体に良くないと頭では理解していても、ついつい動物性脂肪や食塩、砂糖に依存してしまうメカニズムが脳科学や分子栄養学、腸内フローラ研究のアプローチによって今、急速に解明されつつあります。本講演では2型糖尿病診療における体重管理の重要性を様々な視点から検証し、食・運動・マインドを変える実効性のある行動変容の科学的エビデンスを踏まえ、寛解（remission）を視野に入れたこれからの2型糖尿病診療の在り方を考えてみたいと思います。