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心血管イベント抑制を見据えた血糖管理

～CGMからみたDPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の併用、その配合錠の活かし方～

【演者】

東京慈恵会医科大学 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌内科 教授／東京慈恵会医科大学附属第三病院 糖尿病・代謝・内分泌内科　診療部長
森 豊 先生

心血管イベントの発症阻止を見据えた糖尿病治療においては、HbA1cに加えて低血糖および食後高血糖を避け、血糖日内変動の平坦化された血糖管理が重要視されている。
わが国では、経口血糖降下薬は7系統が使用されており、中でもDPP-4阻害薬が広く使用されており、DPP-4阻害薬単独投与で十分な血糖降下が得られない場合、次の一手としてSGLT2阻害薬の追加投与の有用性が報告されている。
DPP-4阻害薬投与例におけるSGLT2阻害薬の追加投与は、①併用による相加的なHbA1c低下効果に、②SGLT2阻害薬の体重やメタボリックなリスクファクターへの影響、③SGLT2阻害薬の糖毒性解除、インスリン抵抗性改善を介したDPP-4阻害薬の作用増強による血糖変動幅縮小作用が相乗的に作用することで、長期的に見た場合、心血管イベント抑制を見据えた血糖管理の有用なツールとなりえるものと考えられる。
「質のよい血糖コントロール」の実現へ向け、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬とその配合錠の活かし方について解説したい。