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臓器連関からみた糖尿病腎症の管理

【演者】

東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科　主任教授
宇都宮 一典 先生

わが国の慢性透析患者数は約32万人で、新規導入患者数は以前ほどの顕著な増加はないものの、糖尿病腎症は透析導入原疾患の第1位を占め、その発症・進展抑制が医学的かつ社会的な課題となっています。腎症の臨床上の問題は、その進展とともに心血管疾患による死亡率が増加することであり、腎症の管理には臓器連関を見据えた包括的な視点が求められます。一方、糖尿病治療薬には多くの選択肢がありますが、高血糖の是正のみならず、糖尿病における臓器連関への介入が期待できる薬剤も登場してきました。本セミナーでは、臓器連関におけるインスリン抵抗性の意義を踏まえ、糖尿病治療薬の新たな展望について解説します。