ファーマスコープ

第30号 2019年9月発行

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PDF 変革の時代の「ファーマシーマネジメント」(1725KB)

  • 司会 日本経済大学 経営学部長・大学院教授 赤瀬 朋秀 先生
  • 社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会 野江病院 薬剤部長 高橋 一栄 先生
  • 社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会 野江病院 薬剤科 係長 山田 正実 先生
  • 社会医療法人社団順江会 江東病院 薬剤部 部長 加藤 菊郎 先生
  • 社会医療法人社団順江会 江東病院 薬剤部 課長代理 佐藤 大輔 先生

~持続可能な病院経営のために薬剤部門が果たす役割とは~
地域医療構想の策定や地域包括ケアシステムの構築など、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、薬剤部門には病院の理念や経営方針に基づく組織運営が求められている。加えて、医療における病院薬剤師の役割は高度化・多様化の一途にあり、限られた人員体制で、質の高い業務を効率的に行うためのマネジメントおよび人材育成が不可欠となった。こうした背景を踏まえて、本座談会では、環境変化に対応できる組織創りに取り組む2施設の実践を紹介するとともに、「病院を取り巻く環境変化」、「薬剤師が果たすべき経営上の役割」、「薬剤部門における組織管理と人材育成」の3つの論点で討議していただき、変革の時代に求められるファーマシーマネジメントのあり方を展望する。

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C-Pharmacy-1愛知県厚生農業協同組合連合会 安城更生病院 薬剤部

PDF 「啓発グループ活動」による若手薬剤師の育成と組織力強化(715KB)

  • 薬剤部 薬剤部長・院長補佐 杉浦 洋二 先生
  • 薬剤部 病棟業務2係長 中村 和行 先生
  • 薬剤部 血液内科・消化器内科病棟担当薬剤師 志賀 有雅 先生

~業務改善、調査研究を通して課題認識から計画・実行・評価・改善のプロセスを学ぶ~
チーム医療の普及とともに薬剤師の活躍フィールドは拡大し、その専門性への評価も高まっている。その一方で、薬剤部の組織力強化と継続的な人材育成が課題としてクローズアップされるようになった。安城更生病院(愛知県安城市・749床)薬剤部では、くすりを通じて安心・安全・信頼の医療を提供することを理念として、その実現のための人材育成に力を入れており、全常勤薬剤師が参加する「啓発グループ活動」を展開。若手薬剤師が指導者やメンバーの支援を受けながら、1年間、業務改善や調査研究のテーマに取り組む。相互に啓発し、成長しあえる環境を整えることで薬剤部の総合力を高める取り組みについて取材した。

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C-Pharmacy-2東海大学医学部付属大磯病院/平塚中郡薬剤師会

PDF 薬薬連携で取り組む有害事象(AE)報告の促進と医薬品の安全性向上(998KB)

  • 東海大学医学部付属大磯病院 薬剤科 科長 鈴木 優司 先生
  • 平塚中郡薬剤師会 理事 望星大磯薬局 薬局長(現 望星築地薬局 薬局長) 飯塚 敏美 先生

~「平塚中郡薬剤師会方式有害事象報告システム」の構築と成果~
医薬品の安全性を高めるために、薬剤師にとって有害事象報告は重要な業務の一つだが、保険薬局からの報告が少ないことが課題として挙げられている。これを解決するには、保険薬局にとって取り組みやすい報告システムが必要だと考えた東海大学医学部付属大磯病院(神奈川県中郡・312床)薬剤科は平塚中郡薬剤師会に働きかけ、保険薬局の立場に立った有害事象報告システムの構築に取り組んだ。その結果、この地域では保険薬局から年間280件余りの有害事象報告が上がるようになり、患者さん中心の薬薬連携として注目を集めている。新たに立ち上げた有害事象報告システムの構築と運用のポイント、医薬品の安全性向上における成果について紹介する。

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C-Pharmacy-3秋田大学医学部附属病院 薬剤部

PDF 在宅医療薬剤師レジデント制度により、大学病院として薬局薬剤師の在宅医療への参画を支援(767KB)

  • 秋田大学医学部附属病院 薬剤部 教授 薬剤部長 三浦 昌朋 先生
  • 秋田大学医学部附属病院 薬剤部 副薬剤部長 加賀谷 英彰 先生
  • 株式会社ピー・アンド・エス 在宅医療連携室 いずみメイプル薬局 薬剤師 髙橋 隼人 先生

秋田県は広大な面積を持つものの、医療機関が少ないために1施設あたりの診療圏が広い上、高齢化率は全国で最も高い(2017年総務省「人口推計」による)。そのため、在宅医療に対する地域ニーズは高く、薬局薬剤師の在宅医療への積極的な参画が求められている。しかし、在宅医療では、がん性疼痛、栄養、褥瘡、感染、嚥下障害などに対応できる知識や技術が必要になることから、その参画をためらう薬局薬剤師は少なくない。そこで、秋田大学医学部附属病院(秋田市・615床)薬剤部では、病院薬剤師だけでなく、薬局薬剤師にも学びの場を提供することが教育機関の使命だとして、2014年から「在宅医療薬剤師レジデント制度」を開始した。在宅医療に必要な知識や技術が学べる同制度の概要やこれまでの成果、見えてきた課題などを紹介する。

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C-Pharmacy-4NTT東日本関東病院 薬剤部

PDF NTT東日本関東病院におけるフォーミュラリーの現状と課題(777KB)

  • 薬剤部 部長 加藤 敏明 先生
  • 薬剤部 市橋 孟 先生

~薬物治療の標準化による診療の質向上への取り組み~
薬物治療の標準化を図ることで、臨床的有用性の高い薬剤を効率的に使用し、診療の質向上へと導く「フォーミュラリー」は、国もその活用を推進するなど関心が高まっている。そのような背景を踏まえ、医療機関では薬剤部を中心にフォーミュラリーへの取り組みが始まっているが、成功させるためには診療科の全面的な協力が欠かせないともいわれる。NTT東日本関東病院(東京都品川区・594床)薬剤部は、対象薬を取り扱う診療科との個別協議によってフォーミュラリーの作成に取り組み、薬物治療の標準化の推進に存在感を発揮している。同院におけるフォーミュラリー作成のプロセスと成果について取材した。

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C-Pharmacy-5公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院

PDF 継続的な服薬管理とより質の高い医療を提供するために(775KB)

  • 薬剤部 薬剤本部長 高栁 和伸 先生
  • 薬剤部 薬剤本部長補佐 阿曽沼 和代 先生

~「薬薬連携の会」「高齢者のお薬を考える会」の活動と展望~
全国における医薬分業率が7割を超え、地域包括ケアシステムの構築が進む中で、これまで調剤業務に重きが置かれてきた薬剤師の仕事は、服用後も含めた「服薬状況の一元管理」に軸足を置くようになってきた。また、病院の近隣が中心であった保険薬局は、立地に依存せず地域住民のかかりつけ薬局になることが求められている。このような状況下において、倉敷中央病院(岡山県倉敷市・1,166床)では、地域包括ケアシステムにおける医療連携の推進を念頭においた薬薬連携の強化に取り組んできた。その経緯と現状、今後の展望について取材した。

掲載している情報は、取材時もしくは掲載時のものです。

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