ファーマスコープ

第23号 2016年3月発行

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PDF 薬剤師による臨床業務のエビデンス構築(1275KB)

  • 赤穂市民病院 薬剤部長 室井 延之 先生
  • 岐阜大学医学部附属病院 薬剤部 副薬剤部長 鈴木 昭夫 先生
  • 鹿児島厚生連病院 薬剤科 薬剤科長 佐多 照正 先生
  • 株式会社九品寺ファーマ せいら調剤薬局 管理薬剤師 廣田 有紀 先生

~薬剤師の医療貢献と存在価値の立証に向けた研究マインドの養成~
近年、医療の質向上における薬剤師の貢献が医療者に広く認識されるようになった。この流れをより確かなものにするために、薬剤師業務がもたらす成果を示す定量的なデータが必要とされている。今回の巻頭特集では、臨床現場における薬剤師業務のアウトカム評価に積極的に取り組んでいる薬剤師の方々にお集まりいただき、その具体的な内容や評価の指標、日常業務の中での取り組み方、情報発信の方法等を、エビデンス構築の推進に向けてさまざまな観点から話し合っていただいた。

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C-Pharmacy-1昭和大学病院

PDF 薬剤師レジデント制度による臨床薬剤師の育成(1112KB)

  • 昭和大学 統括薬剤部長/昭和大学薬学部 病院薬剤学講座 教授 佐々木 忠徳 先生
  • 昭和大学病院 薬局/昭和大学薬学部 病院薬剤学講座 助教 北原 加奈之 先生

~チーム医療で育む臨床対応能力と薬剤師アイデンティティーの確立~
薬学教育6年制の導入から10年目となる2015年4月、新薬学教育モデル・コアカリキュラムが施行された。その背景には、医学・薬学の進歩をはじめとする医療環境の急激な変化に伴い、薬剤師の活躍の場が拡大し、優れた薬剤師の養成が求められていることがある。昭和大学薬学部および昭和大学病院では「医療の高度化と社会のニーズに対応できる臨床薬剤師の育成」を目標に掲げ、充実した教育体制を構築している。昭和大学の統括薬剤部長である佐々木先生と、臨床教員として薬学生や薬剤師レジデントの教育に携わる北原先生に、昭和大学病院が目指す臨床薬剤師の育成について伺った。

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C-Pharmacy-2九州大学病院/福岡市薬剤師会

PDF 大学病院が地域薬剤師会とともに目指す地域医療の充実(1149KB)

  • 九州大学病院 薬剤部 薬剤部長 増田 智先 先生
  • 九州大学病院 薬剤部 副薬剤部長 渡邊 裕之 先生
  • 福岡市薬剤師会 会長 瀬尾 隆 先生
  • 福岡市薬剤師会 専務理事 髙木 淳一 先生

~院外処方箋の臨床検査値表示とその活用~
近年、チーム医療に基づく地域連携の重要性が高まり、薬物療法の有効性や安全性の確保のために、薬剤師には専門性を発揮した幅広い薬学的介入が求められている。一方で、病名や検査値などの患者情報の不足により、保険薬局がその職責を十分に果たすことの難しさも指摘されている。この対策の一つとして、院外処方箋に臨床検査値を記載する病院が増えてきた。九州大学病院(福岡市・1,275床)薬剤部と福岡市薬剤師会は、院外処方箋の臨床検査値表示をはじめ、情報共有と連携の促進、薬剤師のスキルアップを支援するための体制整備を進めている。

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C-Pharmacy-3春日井市民病院

PDF 「診療情報提供書」を活用した保険薬局との情報共有(1448KB)

  • 薬剤部 部長 坂田 洋 先生
  • 薬剤部 科長補佐/糖尿病療養指導士 服部 芳明 先生
  • 薬剤部 薬剤科 主任/糖尿病療養指導士 田中 伸明 先生
  • 薬剤部 薬剤科 主任/糖尿病療養指導士 大岩 拓馬 先生

~薬薬連携による糖尿病地域医療への貢献~
糖尿病は長期にわたる自己管理を必要とする一方で、患者さんの血糖コントロールと合併症の早期発見・治療には薬剤師による継続的なサポートが欠かせない。地域医療連携を推進する中で、特に病院薬剤師と薬局薬剤師による役割分担と連携体制の構築に向けて、春日井市民病院(愛知県春日井市・562床)では、糖尿病療養指導士の資格を持つ薬剤師が中心となり、退院時に保険薬局に対して「診療情報提供書」を作成している。この取り組みは、入院と退院後の外来治療をつなぐシームレスな療養指導だけではなく、逆紹介率を押し上げることにより病院機能の向上にも貢献している。

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C-Pharmacy-4京都大学医学部附属病院

PDF 栄養管理に生かす薬剤師の専門性(1081KB)

  • 薬剤部 主任 山際 岳朗 先生
  • 薬剤部 清水 倫子 先生
  • 疾患栄養治療部 管理栄養士 浅井 加奈枝 先生

~管理栄養士との緊密な連携で治療効果の向上を目指す~
医療の高度化・複雑化に伴い、多職種がそれぞれの専門性を発揮し医療の質向上を目指すチーム医療が広く行われるようになったが、その代表的な例が栄養サポートチーム(NST)である。京都大学医学部附属病院(京都市・1,121床)では、早くから栄養管理を治療の一環として位置付け、疾患栄養治療部を中心とした独自のNST業務に取り組んでいる。薬剤師もまたNSTの一員として、病棟業務を行いながら他職種と共に治療効果や患者さんのQOL向上に努めている。薬剤師と管理栄養士の連携を中心に、栄養サポートを取り巻く業務を取材した。

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C-Pharmacy-5足利赤十字病院

PDF 国際医療機能評価機関「JCI」の認証取得への挑戦(1235KB)

  • 院長 小松本 悟 先生
  • 薬剤部長 近藤 達郎 先生
  • 薬剤部 製剤課長 辺見 光利 先生

~患者安全と医療の質の向上を目指した薬剤部の取り組み~
2015年2月、足利赤十字病院(栃木県足利市・555床)は医療施設の国際的認証機関JCIの認証を取得した。現在、世界では700を超える施設が認証を取得しているが、国内の病院では9番目、赤十字病院としては初めてとなる。JCI認証には医療の質と安全において国際基準をクリアすることが求められ、職員一丸となった取り組みはさまざまな成果をもたらした。JCI認証取得の目的と成果について院長の小松本先生に、また、薬剤部には何が求められ、どのような改善を行ったのか、薬剤部長の近藤先生とワーキンググループのリーダーを務める辺見先生にお話を伺った。

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C-Pharmacy-6株式会社 フレンド

PDF 薬剤師とケアマネジャーによる「残薬解消プロジェクト」(995KB)

  • 宇都宮調剤ステーション薬局 管理薬剤師 黛 久美子 先生

日本薬剤師会が2007年に実施した調査と厚生労働省がまとめた薬剤費データから推計すると、75歳以上の患者の残薬は金額にして年間約475億円に上るとされる。また、2015年4月に厚生労働省は、薬剤師が残薬を確認し医師に疑義照会を行うことで、年間約29億円の医療費削減効果があるとするデータを中医協総会に報告した。株式会社フレンド(本社:栃木県小山市)では、薬剤師とケアマネジャーによる「残薬解消プロジェクト」を開始し、高齢者が抱える残薬・重複投与の問題に積極的に取り組み始めた。患者宅から見えてくる残薬の実態、プロジェクトの業務内容および意義について、在宅介護プロジェクトリーダーである黛先生に取材した。

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C-Pharmacy-7有限会社 ふれあい薬局

PDF 多職種連携の輪を広げ地域包括ケアシステムの構築に貢献(1094KB)

  • ふれあい薬局 代表取締役/埼玉県薬剤師会 常務理事/飯能地区薬剤師会 理事/薬剤師 池田 里江子 先生

厚生労働省が推進する地域包括ケアシステムは、地域の自主性や主体性を基本に、それぞれの特性に応じて作り上げていくことが求められている。その目的である「重度な要介護状態になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らす」社会の実現のために、医療と介護の連携は重要だ。埼玉県の飯能市と日高市を医療圏とする飯能地区では、医療・介護連携の核となる多職種連携が進み、地域包括ケアのさまざまな取り組みがされている。その中心的な存在である、ふれあい薬局(本店:飯能市)の池田里江子先生は、まず医療と介護、さらに行政をつなぎ、地域に何が必要かを皆で考える場を作った。多職種の輪をどのように広げていったのか、その取り組みの経緯と今後の展望について取材した。

掲載している情報は、取材時もしくは掲載時のものです。

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