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保険薬局トレンドリポート

高度薬学管理機能への取り組みとして知識と人間力を高めることが必要

株式会社大賀薬局 代表取締役 副社長 大賀 崇浩氏

株式会社日本生科学研究所
エリア統括部長 兼 第一エリア長
佐々木 理恵先生(写真:左)
株式会社日本生科学研究所 日生薬局
御成門店 管理薬剤師
宮島 那緒先生(写真:右)

(東京都品川区)


昨年末、厚生労働省より「患者のための薬局ビジョン」が打ち出され、さらに、国は2年後には、「高度薬学管理機能」を重要事項として掲げています。けれど、実際にハイリスク薬を管理している薬局は少ないのが実情。今回ご紹介する日本生科学研究所、日生薬局の御成門店は、HIV薬、抗癌剤、麻薬などのハイリスク薬の管理レベルが高い店舗として知られています。とくにHIV薬の扱いは、国内で2カ所しかない薬局のうちのひとつ。実際にどのような方法で高度薬学管理機能を高めているのか、同社の佐々木理恵部長と宮島那緒先生に伺いました。

HIV薬、抗がん剤、麻薬など約1600品目を管理

—日生薬局、御成門店は、ハイリスク薬の管理の管理レベルが高い店舗として知られています。こちらの店舗が開設された背景をお伺いできますでしょうか。

佐々木先生:
当店は、慈恵医大の門前薬局として平成11年7月に開局しました。現在、在籍する薬剤師は正社員3名、パート3名。一日の処方箋枚数はおよそ100枚です。ハイリスク薬を多く取り扱うようになったのは3年ほど前からですね。当店に寄せられる処方箋の約94%は慈恵医大からのものなのですが、以前は感染制御科の院外処方箋発行率が低かったのですが、病院サイドでHIV薬なども感染制御科の院外処方箋の発行率を高めようという動きがあったことから、当店でも取り扱いが増え、それに伴う管理も行うようになりました。

—実際にどのくらいの品目のハイリスク薬を扱っているのでしょうか。

佐々木先生:
HIV薬、抗がん剤、麻薬など1600品目にも上ります。おそらくほとんどの薬剤を扱っていると思います。種類が増え、さらには高額の薬剤が多いため、取り扱いや管理には配慮が必要になってきます。

—具体的に、管理面でどのような配慮を行っていますか。

マニュアル

佐々木先生:
ハイリスク薬や高額のものに関しては月に1回、在庫チェックをし、入出庫管理は麻薬帳簿をつけるなど常に行っています。また、高額なものは別に保管し、他のものも取り扱いの注意点がすぐにわかるように区別して管理を行っています。また、薬剤ごとに「薬学的管理のポイント」として、患者さまに対する処方内容や副作用発生時の対処方法、効果の確認のしかた、一般用医療品やサプリメントなどを含む併用薬や食事との相互作用についてなどをまとめた資料を作成しています。こうした情報はメーカーから最新のものが寄せられればすぐに更新し、薬局内で周知徹底を行っています。

電子薬歴と薬学管理ポイント、薬審でリスク管理

—患者さまの薬歴管理に関してはいかがでしょうか。

佐々木先生:
すべて電子薬歴でシステム化されています。電子薬歴を見ればどんなハイリスク薬を処方されているかがすぐに分かります。患者さまの薬歴の画面を開きながら、ハイリスク薬のポイント項目と照らし合わせ、安全な処方、安心して頂ける服薬指導につなげています。患者さまへのアプローチは薬剤師個人のスキルに任せることになるのですが、統一した最新の情報を薬局内で網羅させることで一定かつ高水準の管理と指導を実施。そのためにも、個々がハイリスク薬の特性がわかるように勉強し、何かあれば過去にさかのぼって検証できるようにデータ管理を徹底し、リスクに備えています。

—店舗内で勉強会などは行っているのでしょうか。

佐々木先生:
月に1回、行っている薬審をベースに勉強会を行っています。また、新しい薬が導入される場合は、医薬品メーカーの方に来て頂き、勉強会を開催しています。対象患者さまがひとりしかいないような薬の場合はとくに、薬情に注意し、禁忌などのチェックをしています。薬情に関しては、店舗内で分かりやすいようにカスタマイズし、それを見ればすぐにどういった薬かが分かるようにしています。薬剤師の仕事はともすると患者さまと自分の1対1の仕事になりがち。そこをできるだけ横に広げて、1人の薬剤師の経験を薬局内で全員が共有できるよう、情報交換は日頃から心がけています。

 
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