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保険薬局トレンドリポート

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患者さんと家族に必要とされる知識と経験をもつ在宅医療のスペシャリストとして

日本調剤株式会社 健保・施設推進部 次長 長谷川 寛 先生(写真左) 日本調剤株式会社 薬剤本部 健保・施設推進部 主任 佐藤 貴之 先生(写真右)  
日本調剤株式会社
健保・施設推進部 次長 長谷川 寛 先生 (写真左)
 
日本調剤株式会社
薬剤本部 健保・施設推進部 主任 佐藤 貴之 先生 (写真右)
 
(東京都千代田区)
創業以来「医薬分業」を企業理念として掲げ、全国におよそ500店舗もの調剤薬局を展開している日本調剤株式会社。同社は、2011年度より本格的に在宅医療専門部門を設けて、在宅療養患者さんの支援を行っていることでも知られています。今回は、健保・施設推進部で在宅医療チームを統括されている長谷川寛先生と、実際の現場でご活躍されている佐藤貴之先生のお二人に、在宅訪問服薬指導の取り組みについてお話を伺いました。
一人で約50名の在宅患者さんを担当
—貴社では健保・施設推進部という部署にて、在宅医療を積極的に推進されています。具体的にどのような仕組みで取り組まれているのでしょうか。

長谷川先生:
 日本調剤はGE医薬品の普及・浸透に積極的に取り組んでおり、当部は健保組合へGE医薬品使用推進を働き掛けることや各高齢者施設の処方せん応需を推進する部署でしたが、3年前に在宅医療を推進する部門を部内に設置しました。その中で私がメインで担当しているのが在宅医療のチームです。メンバーは東京の7名、神戸の1名に私を加えた9名の薬剤師と推進担当の1名で、計10名のチームとなっています。各薬剤師は個別の薬局には所属せず、在宅業務を専門として担当する地域の患者さまをそれぞれが受け持ち、主に居宅訪問を行っています。
 また当社では在宅業務を各店舗でも行っていますが、今年度からは全社約500店舗の全てで実施する方針です。


—現在は何名くらいの患者さんを受け持たれているのですか?

在宅訪問長谷川先生:
 東京を中心に個人宅の患者さまが約200名、高齢者施設に入居されている患者さまが約100名合計300名ほどの患者さまを7名の薬剤師で担当しています。患者さまは高齢者の他、小児の難病患者などさまざまです。一生にわたり関わる患者さまもいれば、1、2回の訪問という場合もあります。こうした患者さまを一人で1日5~7軒ほど回ります。月にして100回、一人の薬剤師が約50名の患者さまを担当しています。推進担当の1名は訪問診療を専門に行っている先生方に対し、当社の薬局薬剤師が在宅の患者さまを訪問し薬剤の説明や管理を行うことや、無菌調剤室を池尻大橋の薬局に設置しており無菌調剤にも対応できることの紹介活動を行っています。また医師以外にも訪問看護師、ケアマネージャー、居宅療養支援所、総合病院の退院支援部門(地域支援連携室・相談室など)の退院調整ナース、メディカルソーシャルワーカーなどを訪問しています。


医師や看護師、店舗スタッフとの連携は必須
—佐藤先生は在宅医療チームの一員として活躍されていますが、現場で特に感じるのはどんなことでしょうか。

佐藤先生:
 医師や看護師、ケアマネージャー、施設長そして薬を調剤する店舗スタッフなどとの連携の大切さを感じますね。患者さまから薬のことについて質問された時に、私の答えが医師の先生が考えている治療方針と一致していることは重要です。もし、医療スタッフの言っていることに食い違いがあれば、それだけで患者さまの不安は増しますから。また患者さまからの質問は必ず医師、看護師と相互にフィードバックするようにしています。訪問診療の前に患者さまの元を訪れ、残薬がないかなどを確認しています。そして、ご家族や先生もいるときにあらためて処方について確認する。こうした配慮も必要だと思います。実際に患者さまやご家族、医師によるカンファレンスに同席し、服薬プランを立てたり、練り直すこともあります。


—普段から医師や看護師などと連携をとるために行っていることはありますか?

佐藤先生:
 共有ノートを作って患者さまの元に置き、それをみんながチェックするようにしています。また、新たなツールとしてiPadなどを活用したコミュニケーションシステムの構築も自社オリジナルで検討しています。さらにご家族への情報提供も何らかの方法で行いたいと考えています。


—在宅の場合、患者さんのご家族のフォローも重要になります。

佐藤先生:
 特に小児難病のご家庭では、患者さまから目が離せないという状況も少なくありません。その場合、ご家族にとっては、処方せんを持って薬局に出向くことも儘ならないでしょう。そうした現実を目の当たりにすると、「薬剤師としてできること、しなければならないこと」が自ずと見えてきます。薬局の中に籠って、患者さまが来るのを待っているだけではだめです。私たちを必要としている方たちの元へ、自ら足を運ぶ必要性をひしひしと感じています。

 
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