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保険薬局トレンドリポート

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大学病院、近隣薬局と連携を構築、在宅医療も手掛け地域医療に貢献

アイン薬局 北総店 薬局長 鮏川 安祐 先生  
アイン薬局北総店
薬局長
鮏川 安祐 先生
 
 
 
(千葉県印西市)
千葉県印西市にある日本医科大学千葉北総病院の門前薬局として、平成16年に開局したアイン薬局北総店。多数の診療科を持ち、かつ高度医療を行う大学病院の門前薬局であることから、扱う医薬品は1600品目にも及びます。勉強会などを通じて個々の薬剤師のスキルを高める一方、大学病院の薬剤部を中心に近隣7軒の薬局と薬薬連携会議を発足させ、住民のQOL改善につなげる取り組みを行っています。その具体例として、吸入連携指導の内容や昨年夏からアイン薬局北総店で開始した在宅居宅業務について、薬局長の鮏川安祐先生に伺いました。
病院、近隣7薬局とで吸入連携クリニカルパスを制作
—大学病院の門前薬局ということで、扱う医薬品の種類も相当の数だと思います。薬剤師としての高いスキルを保つためにどのような取り組みをされているのでしょうか。

鮏川先生:
 現在、4名の薬剤師が勤務していますが、取り扱う薬剤は1600品目にのぼり、その中には麻薬をはじめ抗がん剤など、より慎重な取り扱いが必要なものも多く含まれています。そのため、局内では症例検討会やメーカーの勉強会を開催し、さらに外部の勉強会に積極的に参加することで、全薬剤師のレベルアップとスキルの標準化を心掛けています。また、門前薬局として病院との連携は不可欠で、日本医科大学千葉北総病院の薬剤部を中心に近隣7薬局の先生方と薬薬連携会議を毎月行っています。


—興味深いのは、ただ情報交換をするだけではなく、問題となる事例を持ち寄り、改善策の検討を通じ患者さんのQOL改善につなげようと取り組まれている点です。ぜひ、具体的な内容を教えてください。

鮏川先生:
 病院の医師より「喘息やCOPDの患者さまで、薬剤の吸入手技が不安なケースがあるため、薬局とコラボレーションすることで、患者さまのQOL改善につなげられないだろうか」と提案があり、近隣の7薬局合同で吸入連携指導を検討することになりました。平成24年3月から月に1~2回のペースで打ち合わせを行い、医師と各薬局が情報を共有できる「吸入連携クリニカルパス」を作り、平成24年8月から運用を開始しました。


—じっくりと時間をかけて作られたのですね。

鮏川先生:
 吸入連携クリニカルパスを作る上で7薬局の薬剤師が同じ手技の指導ができるようになることを重視しました。病院と薬局が連携を取りながら治療を進めたいという病院側の意向もあってのことです。そのため、パスの制作に至るまでには、それぞれの薬局が2剤程度ずつ担当し、医薬品メーカーと打ち合わせを重ねながら、各薬剤についてどのような指導が最適なのかを検討しました。それを薬薬連携会議に持ち寄って協議し、その後メーカーに再度勉強会を開いてもらい、確認しました。


—しっかりとしたコンセプトがあっての取り組みなのですね。実際、医師からどのような指示があり、どのような指導がなされるのでしょうか。

吸入指導連携ハンドブック 鮏川先生:
 患者さまが処方せんと共にお持ちになる「吸入指導連携ハンドブック」に、主治医から指導内容などが指示されています。内容を確認し、上手く吸入ができていない可能性があれば患者さまが吸入している様子を観察します。すると適正に吸入できているかが分かります。それぞれの患者さまの癖や理解度を確認した上で、正しい手技を指導します。喘息の患者さまは喘息に関する知識を豊富にお持ちなのですが、「月に1回しか発作がないから大丈夫」と誤解をされている方も案外多いのです。発作がないようにコントロールされていることが重要であることを丁寧に説明しています。一方、COPDの患者さまは吸入薬を初めて使用する方が多いので、時間をかけて入念に指導します。


—患者さんは薬局での吸入指導について特に抵抗はないのでしょうか。

鮏川先生:
 事前に先生から必要性や有用性を患者さまに説明していただけるので、こちらもスムーズに指導が行えます。また、先生からの依頼は3カ月や半年に1回など不定期なのですが、その間にも患者さまが受診され来局された折には、こちらから吸入の手技が正しくできているのか、症状がコントロールされているのかを確認し、気になる点があればその内容を先生にフィードバックしています。実施して1年半ほど経ちますが、以前より上手にコントロール出来るようになったという患者さまが増え、その効果が見えるのが嬉しいですね。


—市の薬剤師会の方も興味を持たれ、連携に加わりたいという申し入れもあるそうですね。

鮏川先生:
 そうなんです。具体的な問題への対策を講じたいという薬局さんがあればぜひ、と薬薬連携会議への参加を歓迎しています。

 
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