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novの特性・臨床成績など

特性(特徴)、開発の経緯、警告・禁忌を含む使用上の注意などを医療関係者の皆様に向けてご紹介

HITの診断と治療

臨床的診断として、ヘパリン投与中もしくは投与後の血小板数が、30~50%以上低下し、播種性血管内凝固症候群(DIC)、薬剤、重症感染症など、他に血小板減少を来す原因がないことで診断される。
HIT治療はヘパリン投与を中止するとともに、過剰産生されたトロンビン制御のため抗トロンビン剤(アルガトロバン)を投与することが治療の中心となる。
また過剰診断を防ぐためHIT抗体測定を並行して依頼、実施することも重要。

HIT抗体検査実施施設

監修 : 国立循環器病研究センター 輸血管理室 医長 宮田茂樹
(Napolitano LM, et al.: Crit Care Med. 34: 2898-2911, 2006より一部改変)

透析におけるHITの診断
血液透析中のヘパリンの使用は透析日に限られ、非透析日にはヘパリンが中止されるため、透析におけるHITでは血小板減少が見逃される可能性がある。透析におけるHITの診断には、血小板減少とともに回路内凝血の出現の有無を確認しながら判断する。

HIT以外に血小板減少症の可能性のある疾患

  • 敗血症及び院内感染症
  • 周術期及び蘇生後の血液希釈
  • 薬物起因性血小板減少症
  • 肝疾患/脾機能亢進症
  • 血小板の消費または破壊
  • 播種性血管内凝固症候群
  • 大量輸血
  • 血液疾患
  • 抗リン脂質抗体症候群/ループスアンチコアグラント
  • 免疫性血小板減少症(ITP、TTP、PTP)
  • 血管内留置器材(IABP、LVAD、ECMO、肺動脈カテーテル)

ITP : 特発性血小板減少性紫斑病
TTP : 血栓性血小板減少性紫斑病
PTP : 輸血後紫斑病
IABP : 大動脈内バルーンパンピング
LVAD : 左室補助人工心臓
ECMO : 体外式膜型人工肺

4T'sスコアリングシステムによるHITの臨床診断

4つのカテゴリーにそれぞれ0、1、2の点数をつけて、その総和で判断(最大8点)

1. 血小板減少症(Thrombocytopenia)

2点 血小板数が50%を超えた低下ならびに血小板最低値が2万/μL以上。
1点 血小板数の30~50%減少。もしくは最低値が1万~2万/μL未満。
0点 血小板数30%未満の減少。もしくは最低値が1万/μL未満。

2. 血小板減少の発症時期 : ヘパリン投与開始日を0日とする(Timing of platelet count fall)

2点 投与後5~10日の明確な発症。
もしくは過去30日以内のヘパリン投与歴がある場合の1日以内の発症。
1点 投与後5~10日の不明確な発症(たとえば血小板数測定がなされていないための不明確さ)。
10日以降の発症。
もしくは過去31日から100日以内のヘパリン投与歴がある場合の1日以内の発症。
0点 今回のヘパリン投与による4日以内の血小板減少。

3. 血栓症や続発症(Thrombosis or other sequelae)

2点 確認された新たな血栓症の発症。 ヘパリン投与部位の皮膚の壊死。
ヘパリン大量投与時の急性全身反応。
1点 血栓症の進行や再発。 ヘパリン投与部位の皮膚の発赤。
血栓症の疑い(まだ証明されていない)。
0点 なし。

4. 他の血小板減少の原因(Other cause for thrombocytopenia)

2点 明らかに血小板減少の原因が他に存在しない。
1点 他に疑わしい血小板減少の原因がある。
0点 他に明確な血小板減少の原因がある。

Warkentin TE, et al.: Heparin-Induced Thrombocytopenia 4th ed.: 531, 2007より改変
宮田茂樹, 山本晴子: Annual Review 血液: 199-210, 2008より引用

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